入山部長の地域化講座、
今回は、カインの祭物「アベルの立場」です。
☆
このような神様のこころを誰が理解すべきだったのでしょうか?
アベルです。
そうすべきだったのがアベルの立場であり、使命でした。
アベルは神様から供え物を顧みられ、祝福を受けました。
その時、「祝福」と同時に摂理の中心人物としての
「責任」も授かっていたのです。
そこには大きく見て、二つの責任(使命)がありました。
☆
第一に、摂理の中心人物は、
「神様のこころ」を知らなければなりません。
そして「神様のこころ」を「私のこころ」としなければなりません。
アベルが、アダム家庭を見つめる「神様のこころ」を
正しく知っていたとすれば、
「堕落した人間に創造目的を完成させる」という、
神様の決意が分かったはずです。
そして、神様が、兄カインをも愛し、
「カインの祭物」をも受け取りたいことを知ったはずです。
「ああ、神様は兄さんも愛していて、
供え物も受け取り、救いたいのだ」
これが分かったとするなら、
まったく違う摂理的展開がなされたでしょう。
復帰原理では、「信仰基台」とは、中心人物が
ある条件を立ててある期間を守ることだとあります。
それは外的な行動目標にすぎません。
その内的な復帰目標は、
「神様のこころ」を知ることではないでしょうか。
そしてそれを、「私のこころ」とすることでしょう。
☆
第二に、摂理の中心人物は、
「兄カインのこころ」を知らなければなりません。
カインは、「地に顔を伏せて憤る」ほどに、
供え物を受け取られなかったことにショックを受けました。
カインは、サタンの血統を受け、粗暴な性格であったとしても、
そういう自分に満足していたでしょうか。
悪人においても、良心は、「神様に帰れ!」と命じるのです。
兄カインの「救われたい!」という心の叫びを、
アベルが知ってあげなければなりませんでした。
「神様のこころ」を知り、「兄のこころ」を知り、
それを一つに結んであげること、
それが「アベルの立場」に課せられた「責任」だったのです。
☆
もし、その責任を果たしていたら、
アベルは殺されることはなかったでしょう。
アベルは、「カインのこころ」を知ることができなかったために殺されたのです。
「恨み」というのは、大変な思いをしたこと自体が
その原因ではなく、それを誰にも分かってもらえなかった、
という愛の減少感が原因となって心に蓄積されていくものです。
ですから、それを分かってくれる人が現れると、
それ以上恨むことができなくなってしまいます。
まさに「解恨(解怨)」です。
アベルはカインを解恨する使命を持っていたのです。
☆
しかし、実際には、聖書に描かれたアダム家庭において、
アベルが「神様のこころ」を理解していたでしょうか?
そして、「兄カインのこころ」をつかんでいたでしょうか?
そうではなかったと思われます。
アベルの心のアンテナは、
ただ「祝福を受けた」という
自分だけの喜びに向けられていたのです。
こうして、アダム家庭における神様の摂理は
失敗となってしまいました。
神様のこころだけが残っていました。
そのこころはどれほど痛んだでしょうか。
こうして、摂理的な「アベルの立場」は空席となりました。
その後、復帰摂理の中心テーマとして、
「アベルの立場を復帰する」
「アベルの立場に立つ」という表現が、
『原理講論』に繰り返し登場してくるのです。
この、失われた「アベルの立場」を全うする者を、
神様は探し続けられました。
それが、復帰摂理歴史の表題なのです。
『地域化講座〜地域づくりは国づくり〜
天一国時代の伝道論』(6)
入山 聖基・著
第一章 カインの祭物
アベルの立場
天一国時代の伝道論』(6)
入山 聖基・著
第一章 カインの祭物
アベルの立場
☆
中心人物、というのは、
ただ外的な目標を成すだけでなく、
それを通して、復帰しなければならない心情がある、
ということを感じさせていただきました。
アベルも供え物を捧げて、神様が受け取ることにより、
信仰基台の中心人物になることはできましたけれど、
本当の意味では中心人物に立ったとは言えなかったのです。
「神様のこころ」を知り、
「カインのこころ」を知る。。。
私たちにも突き付けられた課題だと言えます。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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