中村牧師の証し、
「忘れられない清平での思い出」です。
☆
清平で文先生にお会いしたことがありました。
そのとき、文先生は「これから山に登ろう」と言われ、
モーターボートに乗って、山の方に向かいました。
ボートに乗ったのは、文先生とわたしと運転手の三人です。
文先生は運転手に、「もっと速く走れ」と檄を飛ばされます。
ところで、ボートには救命胴着は
一つしかありませんでした。
その救命胴着は文先生が身に着けられ、
わたしと運転手は救命胴着を着けることができず、
不安を感じながら乗っていたのです。
文先生はボートの中で、
「もし、このボートが引っ繰り返ったら、
この湖の下は水が渦を巻いているため、
死んでしまうことがしばしばある。
非常にここは危ないところだ」と言われるのです。
ボートは、浅瀬を避けるため何度も急カーブを切ります。
そのたびに、ボートが横転しそうになるのでした。
すると、文先生はわたしに
「非常に危険だから、しっかりしろ」と言われるのです。
そのように言われても、わたしはどうしていいのか分かりません。
☆
そのとき、ボートの中で考えたことがあります。
それが、一九五四年に日本の津軽海峡で起きた
青函連絡船洞爺丸の事件です。
この海難事故は、皆様もご存じかと思います。
救命胴着を身に着けていたある神父が、
ある青年のために自分の救命胴着を脱いでその青年に与え、
そのため神父は死亡し、その青年が助かったという事件です。
キリスト教の自己犠牲の美談として、話題となった出来事です。
ところが、文先生の場合は、
「危険だから気をつけろ」とだけ言われて、
自分だけ救命胴着を着けておられるのです。
キリスト教の精神からすれば、理解しがたいことでもあります。
☆
ところが、このとき、ある悟りが与えられたのです。
かつて、米国のハドソン川の近くで、
修練所建設の調査をするために、
文先生ご夫妻と一緒に小高い丘に登ったことがありました。
しかし、丘を登るところに笹が生えて、
そこに雪が積もっていたため、
登ろうと努力しても靴が滑って登ることができないのです。
ところが、文先生だけは簡単に登られたのです。
わたしと文夫人は、どうしても登れません。
そのときです。
一番先に登られたはずの文先生が、
いつの間にかわたしの後ろにおられて、
わたしの背中をひと突きされたのです。
すると、九十キロもあるわたしの体が、
ポーンと空中に跳ね上がったのでした。
そうして、その坂を無事、登ることができたのです。
この出来事を思い出したのです。
☆
この湖でボートが沈没したとすれば、
救命胴着を着けられた先生であれば、
その胴着を利用してわたしたち二人を
救ってくださるに違いない、と、
そのときに確信したのです。
しかし、わたしだけが救命胴着をしていたとすれば
どうかを考えてみました。
自分自身のことが精いっぱいで、
二人を救うどころではありません。
もしかして、自分自身の命さえ救えず、
湖水の中に沈んでいったかもしれません。
☆
山登りの中で、
お父様が中村牧師の背中をポーンと押してくれ、
空中に跳ね上がった・・・
この証しは、かつて、中村牧師から聞いたことがあります。
「自分でもわからないんだけど、奇跡が起こったんだ・・・」
そんなことを語られていました。
救命胴着の証しでは、
中村牧師が、人間的に見つめずに、
背後のお父様の心情を悟られた世界は、
本当に素晴らしいと思います。
真のお父様の精神、救いの心情は、
今も真のお母様を通して、
私たちにも注がれていることを信じ、
父母様と一つになっていきたいと思うのです。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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