越えることのできない試練があるたびごとに、
わたしの背後におられる神様が、
いつもあなたと共にいらっしゃるということを
瞬時も忘れてはいけない
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わたしの背後におられる神様が、
いつもあなたと共にいらっしゃるということを
瞬時も忘れてはいけない
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私たちが伝道する原点、それは
神様と、私たちが尊敬し心から慕う
真の父母様(文先生御夫妻)の、
真実と愛の心情に触れ、天の事情を知ったからです。
そして、統一教会の伝統といえば、
40日開拓伝道です。
その精神を忘れてはいけないと思うのです。
統一教会創立は、1954年ですが、
この前年、大邱(テェグ)で、最初の40日開拓伝道をした
姜賢實(カン ヒョンシル)先生の証を紹介します。
☆
私が開拓伝道に出発したのは、1953年7月20日でした。
真のお父様が出発を7月20日に決めてくださったのは、
何か大きな意味があったに違いありません。
そのとき私一人で7月20日に開拓伝道に出ましたが、
その4年後の1957年から、開拓伝道は
公的に7月20日から出発するようになりました。
ポムネッコルから水晶洞に引っ越しをしたある日、
真のお父様は私を呼ばれ、「開拓伝道に行くのはどうだ?」と聞かれました。
「どこに行ったらいいのでしょうか?」と尋ねると、
「北でいちばんキリスト教が盛んな所は平壌(ピョンヤン)であり、
南でいちばんは大邱(テェグ)である。
大邱に行って開拓伝道をしなさい」
とおっしゃったのです。
真のお父様は、7月20日に出発するように言われました。
そして、「わたしはあなたを、あの狼がうようよしているような
サタンの世界に出したくない。
でも出さなければならないわたしの心は、
本当に寂しく悲しいのだ。」
とおっしゃったのです。
さらに、「あなたが開拓に行けば、いろいろな問題に出会うだろう。
若いので、いろいろな試練があると思う。
だが、その越えることのできない試練があるたびごとに、
あなたはわたしの背後におられる神様が、
いつもあなたと共にいらっしゃるということを瞬時も忘れてはいけない。」
とおっしゃったのです。
私は数日間、心の準備をしました。
私には、開拓伝道の経験がありませんでした。
それまで「イエス様を信じなさい。」と、
道端で泣きながら路傍伝道をしたり、
訪問伝道をした経験はありましたが、
他の地域に行って開拓伝道をするのは初めてでした。
そのため、お祈りをして準備をしたのです。
その時、私が開拓伝道に行くことをある食口に伝えると、
その食口は、「夏だから、これを持っていって一所懸命に伝道しなさい。」
と言って、私のために服を二着、買ってくれたのです。
しかし真のお父様は、そのうちの一着を隠されて、
一着だけ持って行くようにおっしゃいました。
二千年前にイエス様が弟子を伝道に送る際に語られたことは、
「財布の中に金、銀または銭を入れて行くな。
旅行のための袋も、二枚の下着も、くつも、つえも持っていくな。」
(「マタイ福音書」第十章9、10節)です。
それで真のお父様も、二千年前のイエス様が弟子たちを
伝道に送り出されたときと同じように、
二着の服のうち一着を隠されたのです。
いよいよ出発する7月20日の早朝、真のお父様が私に
「部屋に入りなさい。」とおっしゃいました。
部屋に入ると真のお父様は、
「開拓伝道というのは、そうたやすいものではない。
すべて神様と先生を動機として、自分を捨てて伝道しなければいけない。」
とおっしゃって、私のために次のようなお祈りをしてくださったのです。
「この幼い娘を今、サタンの世界の第一線に出します。
神様、本当に哀れに思ってくださって、
小さなことから大きなことに至るまで主管してください。
干渉してください。」
その後は泣かれるような声で、
「神様が共に成してくださらなければ、何にも成すことができません。
どうか共に成してください。」と、
心情を込めてお祈りをしてくださいました。
そのとき私は、心の中で決意しました。
真のお父様と出会って、まだ1年2ヵか月くらいしかたっていないので、
原理講義もよくできず、何も分からないような状況でした。
ただ真のお父様は、人の命を救うための伝道に
気が狂っておられるように見えたので、
私もそのようでなければならないと感じていました。
しかし私は、心底から伝道に対する心情がわいていたわけではなかったのです。
1953年7月20日、大邱に向けて朝早く出発しました。
そのころは、とても貧しかったので、持っていくバッグもなかったのです。
それで白い風呂敷に、服と聖書と『原理原本』を包んで、
真のお父様にあいさつをしました。
真のお父様は、「一所懸命に頑張って、
必ず大邱に教会を立ててくるようにしなさい。」とおっしゃいました。
そして伝道の日数を決めてくださったのです。
「40日間を満たしてきなさい。
もし、あなたが39日目に帰ってきたとするならば、
わたしは門の中に入れることができない。
追い出して、わたしとは何の関係もない立場に立たせる。」
と言われたのです。
私は、そこにいる食口たちにもあいさつをして、
家の前の坂を下りて行きました。
坂の下から振り返ると、真のお父様が垣根の上に手を置いて、
じーっと私をご覧になっていたのです。
そのお顔を拝見したとき、真のお父様の心の中で
痛哭しておられることを感じました。
泣いて、どうすることもできないというお顔をされ、
私をじーっと見ておられたのです。
そのとき、私の心は変わりました。
私は取るに足らない者であるが、私に大きな期待をかけてくださり、
勝利してほしいと願っておられる真のお父様の切実なご心情を感じたのです。
本当に真のお父様の期待に応えるような結果を持って帰らなければならないと、
その場で新たな決心をしたのです。
手を振りながらあいさつをして、
一人で釜山駅に行き、大邱までの切符を購入しました。
真のお父様はお金を下さったのですが、切符を買った残りが、
ちょうどお米を一升買うほどのお金しかありませんでした。
大邱に行く急行列車もありましたが、
一番安い普通列車の切符を買って乗車しました。
そこで私は、「この汽車の中には多くの人たちがいますが、
“新しい真理”を理解している人、『原理』が分かっている人は、
私一人しかおりません。
神様の願い、先生の願いは、この世の中の人が一人も例外なく、
皆が救われることです。
それが神様と先生の願いです。
しかし、ここには私一人しかいません。
神様、どうか共にいらしてください。」と祈ったのです。
☆
姜先生を送られる前のお父様の祈りと
見送られるお父様の姿を見た時に、
姜先生は決意していかれました。
また、開拓伝道中にも懇切に懇切に
祈りをささげていかれたお父様であったに違いありません。
実際に、姜先生は、お父様の深刻なる祈りの中で、
見事に開拓伝道中に霊の子を立てていかれました。
☆
昨年、日本の777双の先輩たちが、
路傍伝道を決意していかれました。
毎週、本部で777双のお姉さんたちを中心に
20名くらいのメンバーが集まって祈祷会をしてこられたそうです。
そのときに、「路傍伝道をしよう」
そういう声が集まって、主体的に
40日間の路傍伝道を出発しました。
末永婦人が以前、
「40日の路傍伝道といえば、7月20日と決まってやっていたものですよ。
だから、今年(2014年)も、7月20日から出発することにしたんです」
そんな話をしておられました。
お父様が姜先生に開拓伝道を命令され、
出発したのが、ちょうど7月20日です。
ですから、この日をもって、昔の先輩たちは、毎年、
7月20日から40日間の伝道路程を歩まれていたわけです。
そんな土台の中で出発した日本の路傍伝道。
今も777双の先輩たちは、韓国婦人や、CIGメンバーたちと
毎週月曜日には、必ず、渋谷・新宿・池袋で伝道活動をしています。
そして、最近は、お父様ゆかりの早稲田の地、
高田馬場駅頭でも路傍演説をするようになったそうです。
☆
その先輩家庭の歩みを相続する形で、
私たちの教会でも活動し始めてから、1年が過ぎました。
今では、「どのようにやっているのですか?」
とたくさんの教会から連絡が来ています。
全国でも各地で火がついています。
今日も、厳しい寒さの中、前線に歩むメンバーがいます。
神様が、そしてお父様がきっと
共にいてくださるに違いありません。
お父様も喜んでくださっていると思うのですが、
私自身の歩みとしては、
「まだまだ」という気持ちの方が強いです。
そして、もっともっとこの喜びの活動が広がってほしいと
念願しています。
片道切符と一食分のお金だけで、
40日というサタン分立の基準を積み、
確実に種を残していった開拓伝道の精神を
忘れることなく、天の心情を携えて
これからも伝道していきたいと思うのです。
※ このブログは、
あくまでも個人において、書いているものであり、
教会本部とは一切関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、ブログの記事においては
無断転載はお断りいたします。
曲解や悪用ととれる引用も、
差し控えてくださいますよう
よろしくお願いします。
(もちろん、善なる目的で
使用することに関しては
その限りではありません)
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(もちろん、善なる目的で
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