子女教育講座・概論
第2講座の続きです。
子どもの成長には、時間がかかるものであり、
子どもの「成長期間」は、親の「成長期間」である
という、昨日までのお話でした。
☆
前回のまとめですが、親の役割として大切なことは、
まず子女にちゃんと愛情を伝えること、
そして、子どものやることに関心をもって、
小さな成功を共に喜んであげることです。
また、良き友達作り、環境作りをサポートしてあげると共に、
子どもたちが「間違った愛」に陥らないように、よく見守り、
また何よりも「夫婦の姿」を通して、
男女愛の本来の姿を示してあげて頂きたいと思います。
そうした努力によって、子女たちの心情世界が育まれるのです。
☆
次に、「信仰の成長過程」ということについても
触れておきたいと思います。
子どもたちは皆、最初から信仰をもっている訳ではありません。
二世もどこかで「自分の信仰」、
「主体的信仰」が必要になります。
言い換えれば、「信仰の自立」を果たさなければならない訳です。
ここで説明する「信仰の成長段階」というのは、
キリスト教の教育学において、ジョン・ウェスターホフという教授が
提唱している内容をもとに、整理し直したものです。
☆
信仰もまずは、「神様の愛」を実感するところから始まります。
「神様は愛なんだ、親なんだ、自分は神様の愛から生まれた、
神様の子どもなんだ!」…と、そうした実感が、
神様を慕い求める、子どもたちの純粋な感性を育む訳です。
但し、「親なる神様」ということは
「言葉」で教えられるものではありません。
親の愛を通して「感じる」ものなのです。
その上で、幼い頃に見聞きする、親の信仰習慣が、
子どもたちの信仰を育てます。
言わば、「習慣的信仰」です。
子どもたちが祈ったり、敬礼したりするのは、
決して、彼らに「信仰があるから」ではありません。
単に親の真似をしているだけのことです。
しかし、勉強でもスポーツでも、基礎を作るのは
日々の生活習慣であって、
親の生活姿勢が、子どもの信仰の基礎を形作るのです。
☆
さらに、信仰を育む上で次に必要になってくるものが
「信仰の友」「信仰の仲間」です。
仲間たちと共に祈り、共に信仰する、言わば、「共同体信仰」の段階です。
中高生期にもなると、同世代のつながりを求めるため、
同世代の仲間が価値視するものを、価値視するようになります。
信仰をすることが、仲間たちの目に、
「くだらないもの」に映ってしまうとすれば、
彼らは皆、信仰する気になれないでしょう。
逆に、仲間たちの中で、それがとても
「魅力的なもの」「価値あるもの」として認められた途端、
皆がそれを、求め出すに違いありません。
私たちが子どもたちの通う教会学校や、二世の共同体を大事にしたいのは、
彼らを「信仰の良き友」「良き先輩」と引き会わせてあげるためなのです
☆
さて、次の段階として、子女たちはやがて、
習慣的信仰や集団的信仰では満足できない時期を迎えます。
「今までやってたから」とか、「みんながやってるから」ではない、
「なぜ信仰をするのか」ということに対する
「自らの答え」を求めるようになるからです。
これが「探求的信仰」です。
その探求がいつ始まるかは、誰にも分かりません。
友達関係が破綻したり、進路で行き詰ったり、
大きな挫折を味わった時に始まるかも知れませんし、
或いは、厳しい信仰訓練のさなかや、
祝福・就職といったハードな現実の中で興ってくるかも知れません。
人が神様を求めるのは、「自己の限界にぶつかった時」だからです。
☆
この時、子女たちは荒れに荒れるでしょう。
それまでと180度違った姿を見せるかも知れませんし、
信仰そのものを全否定してくるかも知れません。
しかし、その時こそ、彼らを変わらず信じ、
見守っている存在が必要なのです。
その中で、彼ら自身が「自らの神様」を発見し、
自らの「主体的信仰」をつかみとることでしょう!
信仰は強制も強要もできません。
自ら求め、自ら手にした信仰だけが、彼ら自身の信仰になります。
だからこそ、私たちには「祈り」が必要であって、
彼らを導く「神様」への信仰が必要なのです。
☆
子どもが信仰の勝利を手にする時、
それは親の信仰の勝利でもあります。
そして、その時、親自身も、自分たちを見守ってきた、
神様の「親なる心情世界」に触れるに違いありません。
子女の成長期間は、私たち親にとっての、愛と信仰の成長期間でもあるのです。
☆
み言を訓読します。
人は愛のために生まれました。
腹中からお父さんお母さんの保護を受け、
生まれてから二十歳まで思慮分別なく、
父母はおむつを替える時も汚いと思わずに、
すべてを喜びとして消化できる愛が宿ります。
その愛から育っていった暁には、相対者と出会い、
天理の愛に接ぎ木されなければなりません。
そのような一生の過程を歩みつつ、
神様の愛がどれほどかということを体験させてはじめて、
神様の愛の実体圏が完成されるので、
神様は私たちに、息子・娘を生んで
愛するようにさせたのです。
☆
成長期間は神様がくださった時間です。
地上の人生の中で、親子の尊い成長記録を刻みましょう。
以上で、子女教育概論・第2講座を終わります。
ありがとうございました。
☆
やはり、子女を信仰に導くには
親の存在が重要であると感じます。
先天時代と後天時代の境目を歩んできた私たちですので、
家庭を犠牲にして、み旨に邁進してこられた方も多いと思います。
しかし、今の時代圏は違うのです。
そういう意味でも、総会長が切り替える時だと訴えられていますが
それも、天のメッセージであると感じます。
☆
子女教育、家庭教育という観点で考えてみると
最も成功しているのは、ユダヤ教だといえると思います。
4000年間、信仰を継続させていますし、しかも、優秀な民族です。
ユダヤ人の人口は、世界人口に対してわずか0.38%にすぎませんが、
それなのに、ユダヤ人は人類のエリートといえます。
ノーベル賞受賞者を見てみると、1901年以来今日まで、
経済で60%以上、医学で20%以上、物理で20%以上、化学で10%以上、
文学で10%近くの受賞者が、ユダヤ人なのです。
彼らの中心は、家庭での信仰生活です。
3歳に文学や読み書きを教え、4歳でモーセ五書の暗唱を始めるそうです。
そして、「子女は神様がくれたプレゼント」という認識が強いのがユダヤ人です。
ユダヤ人に学びつつ、伝統の相続ということを意識して
子供たちに向かっていきたいと思います。
※ このブログは、
あくまでも個人において、書いているものであり、
教会本部とは一切関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、ブログの記事においては
無断転載はお断りいたします。
曲解や悪用ととれる引用も、
差し控えてくださいますよう
よろしくお願いします。
(もちろん、善なる目的で
使用することに関しては
その限りではありません)
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