2019年05月20日

こうやって、不安と怒りは大きくなる?! 《大知先生のカウンセリングルーム》



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大知(おおとも)先生 「氏族伝道の心理学」より
続編です。


不安や怒りが大きくなるのは、どんなときでしょうか。

それは、否定的な環境やメッセージの中に置かれたときです。

否定的な環境とは、その人にとってマイナスの環境、
例えば、家族関係が悪くなる、病気になる、
学校の成績が下がる、仕事がうまくいかなくなる、
お金がなくなる(借金が増える)、
事故や犯罪に巻き込まれる、戦争になるなど、
身近なところから、社会全体が不安定になることまで、様々です。

また、否定的なメッセージとは、
「なにやっているんだ!」、
「そんなことをして駄目じゃないか!」、
「何回も同じ失敗をして……」、
「もう関わらないでくれ!」、
「そばに来ないで」など、
怒られたり、あるいは無視されたりするなど、
人格を否定されるような内容のメッセージです。

こうした否定的な環境やメッセージの中に置かれると、
人は誰でも不安を感じ、怒りが高まります。


逆に、肯定的な環境やメッセージの中におかれると、
不安や怒りは小さくなります。

肯定的な環境とは否定的な環境の逆で、
家族関係が良くなる、健康になる、
成績が上がる、仕事がうまくいく、
お金が入る、世の中が平和になる、などなどです。

また、肯定的なメッセージとは、
「すごいね、やればできるね」、
「今までどおりにやれば大丈夫だよ」、
「あなたのおかげです」、
「良い人ですね」、
「一緒にいると楽しいですね」など、
理解してもらえた、受け入れられたという感覚を
もつことができて、人格を評価してもらえるようなメッセージです。

こうした肯定的な環境やメッセージの中に置かれると、
不安や怒りは小さくなり、穏やかな気持ちになれ、安心できます。


ではなぜ、否定的な環境やメッセージは不安を高めるのでしょうか。

否定的な環境やメッセージは、
その人の「自己評価」を下げてしまいます。

自己評価とは、何かに対して、
「私は能力がある」とか、「乗り越えられる」とか、
「やればできる」などといった感情です。

否定的な環境やメッセージを受けると、
「私では駄目なのではないか」とか、
「自分にはふさわしくないのではないか」
などといった思いが強くなってしまいます。

そのため、状況に対して改善できるという見通しを
もてなくなり、不安が大きくなってしまうのです。


逆に、肯定的な環境やメッセージは、
自己評価を上げる働きがあります。

具体的には、「私にはできるはず」とか、
「私もOK」などといった感情をもてるようになるということです。


ちなみに、カウンセリングの中で、カウンセラーは
クライアントに対して、常に肯定的に関わろうとします。

カウンセラーの態度として最も重要なものの一つに、
「無条件の肯定的配慮」をもってクライアントと接する、
ということがありますが、こうしたカウンセラーの態度は、
クライアントの自己評価を上げ、
不安を軽減させていくという効果があります。

皆さんも、相談をしに来た人に対して、
怒ったり、否定するようなことを言ったりするのは極力しないでください。

たとえ相手を励ますつもりであったとしても、
多くの場合、相談に来た人の自己評価を下げ、
問題の解決をますます難しくしてしまいます。


大知 勇治・著
(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)
第1章 不安と怒り
自己評価と自尊感情


人間という存在は、生きているだけで、
『神様に愛されている』のですから、
人にとやかく言われたり、環境が変わっても、
そのことに主管されること自体が、
本来の物事の捉え方ではないと思います。

しかし、神様は目に見えないし、
直接語りかけてくださるわけではないので、
現実的なこと、目の前のことに振り回されてしまう、
そんな私たちなのだと思います。

また、大知先生のおっしゃられるように、
人に対しても、マイナス的なところが見えてしまい、
課題を指摘する『私』になることがあったりします。

「原理と言うのは、自分に適用するのであって、
人に適用するのではない、
そうすると、要求とか裁きになってしまう」
これは本部の講師の言葉ですが、
本当にそうですよね。。。

私もある方にアドバイスしているつもりで、
いろいろとコメントしていたら、
「あなたの言っていることは、
カウンセリングではないですね」
そのようにハッキリと指摘されて、
自分の足りなさに幻滅したことがあります。

み言とは、(伝道ということを抜きにして)
人に教えるものでなく、
自分自身で実践するものである、
そのことを痛切に感じます。

肯定的メッセージを
常に語れる私にならなければ・・・

続きは、のちほど。





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posted by ten1ko2 at 08:12 | Comment(0) | 信仰生活・信仰講座・礼拝説教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする