大知(おおとも)先生の『氏族伝道の心理学』
今回は、「神様のサタンに対する怒りの解放」です。
☆
次に、神様のサタンに対する怒りについて考えてみようと思います。
1999年3月21日は、サタンとなっていたルーシェルが大母様に連れられて、
神様の元に戻ってきた、歴史的な日です。
大母様は、この日を迎えるために、ルーシェルのところに
5年3カ月、毎日通い続けられ、ルーシェルから何を言われても
絶対に怒らなかった、とおっしゃっています。
ルーシェルは、大母様と共に神様のもとに行く時、
「もし神様が少しでも怒ったら、すぐに帰り、もう二度と神様には会わない」
と言っていたと聞いています。
ですから、大母様も、もし神様がルーシェルを怒ったらどうしよう、
と心配していた、とも聞きました。
ところが、実際にルーシェルが神様のもとに行ってみると、
神様は、ルーシェルを喜んで抱き締めて迎え入れられ、
さらには、本来僕(しもべ)であるはずの天使であるルーシェルが、
人間を主管しなければならない立場に立ってしまった、
その苦労を慰労されたとのことです。
そして、そうした神様の大きな愛に触れ、ルーシェルは、
「申し訳ありませんでした」と謝罪し、サタンから天使長ルーシェルに戻り、
神様のもとに帰ってきました。
私は、最初にこの話を聞いたときに、「神様は愛のお方であられるので、
サタンとなったルーシェルをも愛したかった。
しかし、ルーシェルがかたくなだったので、6000年にわたって
神様の愛と出会うことができなかった。
いま、真の父母様の勝利によって、かたくななルーシェルの心が解かれて、
神様の愛と出会うことができたのだ」と思いました。
☆
しかし、神様の怒り、という視点をもって考えてみたとき、
果たして本当はどうだったのでしょうか。
『天聖経』には、はっきりと次のように書かれています。
「サタンとは何かといえば、神様の愛の怨讐です。
サタンは神様の子女を強奪した姦夫(かんぷ)なので、
愛の神様もサタンを許すことができないのです。
愛の姦夫を許す法はないのです。
ですから他のことは許すとしても、
サタンだけは許すことができません。
サタンを許せば天法がみな壊れるのです」
(『天聖経』一二四九ページ)。
他にも似たようなことが書かれている箇所があります。
つまり、神様はサタンを許すことができなかった。
堕落したとはいえ、人間は自分の子供だから、まだ許すことができるけれども、
姦夫サタンだけは絶対に許せないと思っていたのでしょう。
つまり、神様の六千年間解かれることのない怒りが
サタンに向けられていたということです。
おそらくルーシェルも、そうした神様の怒りを知っていたがために、
怖くて仕方なかったのでしょう。
その神様の怒りのゆえ、神様の前に帰ることはもちろん、
お詫びをすることさえもできなかったのではないかと思います。
許されないのならば、突っ張り続け、戦い続けるしかないと思っていたのが、
ルーシェルの気持ちだったのではないかと思います。
なにしろ、旧約聖書の失楽園の物語を見ても、
「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、
野のすべての獣のうち、最ものろわれる。
おまえは腹で、這(は)いあるき、一生、ちりを食べるであろう。
わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、
おまえのすえと女のすえとの間に。
彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」
(創世記第三章十四節〜十五節)
と、神様はサタンに対して、はっきりと
呪いと敵意の言葉を投げかけているのですから……。
誰でも経験があると思いますが、怒りにとらわれている時
というのは、とても苦しいものです。
いつもそのことが頭の中を駆け巡り、夜も眠れず、
何をしてもイライラしてきます。
神様は、ルーシェルに対する激しい怒りを6千年間、
ずーっと抱え続けてこられたのです。
それは、どれほど苦しかったことでしょうか。
☆
その、永遠に解かれることがないかのように思われた、
神様のルーシェルに対する怒りが解かれたのです。
それをなされたのが、真の父母様です。
真の父母様は、神様自身が身動き取れなくなっていた、
ルーシェルに対する深い怒りを解かれたのです。
神様の心情の解放とは、神様を不安と怒りから
解放・釈放されたことであると述べましたが、それは、
何よりもルーシェルに対する怒りからの解放と釈放だったのではないでしょうか。
真の父母様は、怨讐である姦夫サタンに対する
神様の怒りまでも解かれたのです。
これは、何とすごいことでしょうか。
そして、1999年3月21日こそ、神様が、ルーシェルとの実体的な出会いの中で、
ルーシェルを実際に受け入れることができ、
堕落以来解けることのなかったルーシェルに対する怒りを
すべて解くことができた、記念すべき日なのです。
大知 勇治・著
(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)
第2章 心の問題と復帰歴史
神様のサタンに対する怒りの解放
(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)
第2章 心の問題と復帰歴史
神様のサタンに対する怒りの解放
☆
真の父母様の歩みは
本当に素晴らしい、と改めて感じました。
神様の怒りを解放し、
神様とサタンとの仲保の立場を持たれ、
サタンを本来の位置に戻されたのですから。。。
すでに神様から愛は充分受けている、だからこそ、
ただ親孝行の道、孝情の道を歩み続ける、
真の父母様なのだ、そのように感じます。
今、真のお母様も殺人的スケジュールで
世界中を駆け巡っておられます。
お母様が安寧であられることを
祈っていきたいと思います。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)