2020年03月08日

いい人間関係に足りないもの、濃厚さが必要?! 《大知先生の「氏族伝道の心理学」》



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大知(おおとも)先生の
書籍より、氏族伝道のためには、
「濃くて良い人間関係をつくる」のだといいます。
3回に分けて、お伝えします。

 
ここで少し、人間関係について考えていきましょう。

人間関係には、「良い関係」と「悪い関係」があります。
そして、誰でも悪い関係よりも良い関係のほうを望みますし、
良い関係になろうとします。
つまり図6(下記)のようなイメージです。

ところで、人間関係には、悪い、良いの軸のほかに、
もう一つ、「濃い関係」と「薄い関係」という軸があります。
そして、悪い関係を良くしようとしたとき、
一番簡単な方法は、図7のように関係を薄くしていくことです。

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現代社会では、人間関係がどんどん薄くなっています。
他人と少しでも良い関係をつくろうとして、
関係を薄くしてしまっているのです。

その結果、近所との関係が薄くなり、
親戚関係も薄くなり、さらには親子や兄弟、
夫婦関係までも薄くなってきています。

親子でも同居しない家庭が増えています。
親は「子供の世話にはならない」と言って、
施設に自ら入ったりします。
一緒に住んでも二世帯住宅です。

夫婦の間も同じです。
「亭主元気で留守がいい」というのは、
薄くて良い夫婦関係を象徴する言葉です。
挙句の果てに、父母がけんかして一緒に暮らすより、
子供のためには、別れて良い関係でいたほうがいい
と言って離婚してしまうのです。

こうした考え方は、日本のみならず先進国全体に
見られるものですし、韓国にも
そうした考え方が広まりつつあるように感じられます。


しかし、こうした考え方に大きな問題があります。
毒も薄くすれば毒ではなくなりますが、
栄養も薄くすると栄養ではなくなってしまうのです。

私たちの心は、人間関係によって育っていきます。
つまり、人間関係が心の栄養素なのです。
もちろん、人間関係は毒にもなります。

ですから、私たちの心は
人間関係により傷を受けることもあります。
しかし、その心の傷を癒やしていくのも人間関係なのです。

そうした大切な人間関係が薄くなってきているので、
毒も毒ではなくなりましたが、
栄養も栄養でなくなってしまいました。
このことが、私たちの心にとっては大きなダメージになります。

つまり、人間関係が薄くなることにより、
心に必要な栄養も薄くなってしまい、
心が栄養失調状態になってしまっているのです。


心は身体と同じです。
身体の栄養が足りなくなると、どうなるでしょうか。

まず、元気がなくなります。
そして、体が弱くなり、すぐに骨折などの
けがもしやすくなるし、ちょっとしたことで
病気にかかりやすくなります。
また、けがや病気になったときの回復も悪くなります。

心も同じように、栄養失調状態では、元気がなくなり、
すぐに気持ちがポキッと折れてしまったり傷ついたりします。
また、心の病気にかかりやすくなります。
そして、心が傷ついたり病んだりしても、
なかなか回復しなくなります。


現代の日本では、鬱病などの心の病気が増えています。
それは、人間関係が薄くなり、
心の栄養失調状態に陥っているためです。

特に、身体と同様に、心の栄養を必要とする、
育ち盛りの子供たちに、不登校をはじめとする
様々な心の問題が深刻になっているのも、
子供たちを取り巻く人間関係が薄くなっているからです。


本然の人間関係は、濃い関係と言うことができるでしょう。
薄くて良い人間関係と濃くて悪い人間関係と、
どちらがより本然に近いかと言えば、
悪くても濃い人間関係のほうでしょう。

良いか悪いかよりも、濃いか薄いかのほうが
ずっと問題になるのです。
ですから、私たちは、濃い人間関係を
つくっていかなくてはなりません。

創造本然の関係は、もちろん濃くて良い関係です。
ですから、濃くて良い関係をつくっていかなくてはなりません。


しかし、薄くて良い関係から、
関係の良さを維持したままで
濃い関係に変えていくことはできません。

人間関係を濃くしようとすると、
隠れていた関係の悪い面が出てきます。
薄まっていた毒が濃くなって出てきたということです。

毒が出てきたら、その毒を取り除きます。
そして、また濃くしていきます。
するとまた毒が出てきます。
その毒をさらに取り除いて……。

これを繰り返しながら、濃くて良い関係を築いていくのです。

これを図7に重ねていくと、図8のようなイメージになります。


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大知 勇治・著
(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)
第3章 氏族的メシヤ勝利と心の問題解決
「氏族関係の改善と氏族的メシヤ」及び
「濃くて良い人間関係をつくる」より
(Blessed Life)


濃くて良い人間関係・・・
本当にそうだな、と思います。

我が家も昔の日本と同じように、
「狭い我が家」ですので、濃い人間関係です。
一緒に同じ部屋に住むしかないので、
ある意味では、「良い人間関係」を作らざるを得ませんよね(笑)

狭い家で、妻と子供たちには申し訳ない限りなのですが、
それでもとらえ方次第では、
利点の一つなのかもしれません。

今日は、通常は教会で日曜礼拝なのですが、
ご承知の通り、教会では行わず、
家庭礼拝です。

妻の美味しい料理をだしにして、
簡単な礼拝を準備しています。

また、この期間は下の子供たちも学校がないので、
一対一の授受作用、父母と子供たちとの交流を
増やそうと考えています。

こういう時ほど、
濃い良い人間関係を深めていきたいですね。





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posted by ten1ko2 at 08:22 | Comment(0) | 信仰生活・信仰講座・礼拝説教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする