大知(おおとも)先生の
書籍より、氏族伝道のためには、
「濃くて良い人間関係をつくる」のだといいます。
3回に分けて、お伝えします。
☆
ここで少し、人間関係について考えていきましょう。
人間関係には、「良い関係」と「悪い関係」があります。
そして、誰でも悪い関係よりも良い関係のほうを望みますし、
良い関係になろうとします。
つまり図6(下記)のようなイメージです。
ところで、人間関係には、悪い、良いの軸のほかに、
もう一つ、「濃い関係」と「薄い関係」という軸があります。
そして、悪い関係を良くしようとしたとき、
一番簡単な方法は、図7のように関係を薄くしていくことです。
☆
現代社会では、人間関係がどんどん薄くなっています。
他人と少しでも良い関係をつくろうとして、
関係を薄くしてしまっているのです。
その結果、近所との関係が薄くなり、
親戚関係も薄くなり、さらには親子や兄弟、
夫婦関係までも薄くなってきています。
親子でも同居しない家庭が増えています。
親は「子供の世話にはならない」と言って、
施設に自ら入ったりします。
一緒に住んでも二世帯住宅です。
夫婦の間も同じです。
「亭主元気で留守がいい」というのは、
薄くて良い夫婦関係を象徴する言葉です。
挙句の果てに、父母がけんかして一緒に暮らすより、
子供のためには、別れて良い関係でいたほうがいい
と言って離婚してしまうのです。
こうした考え方は、日本のみならず先進国全体に
見られるものですし、韓国にも
そうした考え方が広まりつつあるように感じられます。
☆
しかし、こうした考え方に大きな問題があります。
毒も薄くすれば毒ではなくなりますが、
栄養も薄くすると栄養ではなくなってしまうのです。
私たちの心は、人間関係によって育っていきます。
つまり、人間関係が心の栄養素なのです。
もちろん、人間関係は毒にもなります。
ですから、私たちの心は
人間関係により傷を受けることもあります。
しかし、その心の傷を癒やしていくのも人間関係なのです。
そうした大切な人間関係が薄くなってきているので、
毒も毒ではなくなりましたが、
栄養も栄養でなくなってしまいました。
このことが、私たちの心にとっては大きなダメージになります。
つまり、人間関係が薄くなることにより、
心に必要な栄養も薄くなってしまい、
心が栄養失調状態になってしまっているのです。
☆
心は身体と同じです。
身体の栄養が足りなくなると、どうなるでしょうか。
まず、元気がなくなります。
そして、体が弱くなり、すぐに骨折などの
けがもしやすくなるし、ちょっとしたことで
病気にかかりやすくなります。
また、けがや病気になったときの回復も悪くなります。
心も同じように、栄養失調状態では、元気がなくなり、
すぐに気持ちがポキッと折れてしまったり傷ついたりします。
また、心の病気にかかりやすくなります。
そして、心が傷ついたり病んだりしても、
なかなか回復しなくなります。
☆
現代の日本では、鬱病などの心の病気が増えています。
それは、人間関係が薄くなり、
心の栄養失調状態に陥っているためです。
特に、身体と同様に、心の栄養を必要とする、
育ち盛りの子供たちに、不登校をはじめとする
様々な心の問題が深刻になっているのも、
子供たちを取り巻く人間関係が薄くなっているからです。
☆
本然の人間関係は、濃い関係と言うことができるでしょう。
薄くて良い人間関係と濃くて悪い人間関係と、
どちらがより本然に近いかと言えば、
悪くても濃い人間関係のほうでしょう。
良いか悪いかよりも、濃いか薄いかのほうが
ずっと問題になるのです。
ですから、私たちは、濃い人間関係を
つくっていかなくてはなりません。
創造本然の関係は、もちろん濃くて良い関係です。
ですから、濃くて良い関係をつくっていかなくてはなりません。
☆
しかし、薄くて良い関係から、
関係の良さを維持したままで
濃い関係に変えていくことはできません。
人間関係を濃くしようとすると、
隠れていた関係の悪い面が出てきます。
薄まっていた毒が濃くなって出てきたということです。
毒が出てきたら、その毒を取り除きます。
そして、また濃くしていきます。
するとまた毒が出てきます。
その毒をさらに取り除いて……。
これを繰り返しながら、濃くて良い関係を築いていくのです。
これを図7に重ねていくと、図8のようなイメージになります。
大知 勇治・著
(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)
第3章 氏族的メシヤ勝利と心の問題解決
「氏族関係の改善と氏族的メシヤ」及び
「濃くて良い人間関係をつくる」より
(Blessed Life)
(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)
第3章 氏族的メシヤ勝利と心の問題解決
「氏族関係の改善と氏族的メシヤ」及び
「濃くて良い人間関係をつくる」より
(Blessed Life)
☆
濃くて良い人間関係・・・
本当にそうだな、と思います。
我が家も昔の日本と同じように、
「狭い我が家」ですので、濃い人間関係です。
一緒に同じ部屋に住むしかないので、
ある意味では、「良い人間関係」を作らざるを得ませんよね(笑)
狭い家で、妻と子供たちには申し訳ない限りなのですが、
それでもとらえ方次第では、
利点の一つなのかもしれません。
今日は、通常は教会で日曜礼拝なのですが、
ご承知の通り、教会では行わず、
家庭礼拝です。
妻の美味しい料理をだしにして、
簡単な礼拝を準備しています。
また、この期間は下の子供たちも学校がないので、
一対一の授受作用、父母と子供たちとの交流を
増やそうと考えています。
こういう時ほど、
濃い良い人間関係を深めていきたいですね。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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