2021年05月13日

お父様と10日間の旅行、飛行機の隣席でユダの代身として侍ったら 《神明先生》



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神明先生のエッセイ、今回は、
「私自身が背信者ユダの代身だと思って
侍ったときのお父様」です。


今回の証しは地上での真のお父様の思い出ですが、
決して過去の話だけで終らせたくないので、
ここにつづります。

これを通してお父様を再び思い出し、
これからも、もっと責任をもって
霊界のお父様と地上界の真のお母様に
侍っていくようにしていきたいと思います。


それは1997年7月下旬のことでした。

その日の夜、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港から
飛び立ったアルゼンチンのブエノスアイレス行きの
ユナイテッド航空の飛行機に、
私はお父様と共に乗っていました。

実は、その日の早朝、イーストガーデンで、
突然お父様から、10日間の南米旅行に一緒に行かないか、
というお誘いがあったのです。

お父様は、UTSの責任者として夏休みも返上して
働いているようだから、たまには
こういう旅行もいいんだね、と言ってくださいました。

どういう訳か分かりませんが、2人の韓国人の
リーダーが随行していたのに、畏れ多くも
私がお父様のファーストクラスの座席の
すぐ左隣に座ることになりました。

そこは普通、お母様の座席です。
ところが、そのときお母様はお独りで韓国にて
特別巡回講演旅行をしておられたので、
私に回ってきたのです。


私はUTS総長になる前は、たとえ外的に
お父様に至近距離で侍ることはできなくとも、
お父様を霊的に感じる体験していました。

お父様にお会いしてきたばかりの人から報告を聴くときに、
たとえその人が欠点のある人でも、
その人をお父様のごとく大事にすると、
不思議にもお父様の波動が伝わってきて、
お父様が恋しくて泣けるのでした。

また、問題を抱えて苦悩する人に対して、
お父様だったらこのように愛していかれるに違いないと
思って接すると、その人を見て
お父様の愛を思い出して泣けるのでした
(男なのに女々しく泣く話ばかりですみません)。


ところが、実際に飛行機の中でお父様の
すぐ隣に座る立場になって、
正直、少々慌ててしまいました。

自分の直ぐそばにお父様が実体的にいらっしゃるのです。
しかも10分間くらいだけというのではありません。
ブエノスアイレスまでは10時間以上もあるのです。
そしてその後、お父様との10日間の旅行なのです。

で、そのときとっさに思い出したのは、
2000年前にイエス様に直接侍った 12弟子のことでした。

彼らは3年間イエス様に侍りました。
しかし、十字架に向かわれるイエス様を
3度も否定したペテロをはじめとして、
全員がイエス様を捨てて四散してしまいました。

その中で最も大変だったのが、背信者ユダであったでしょう。
そのユダに裏切られて、
イエス様はどんなに悲しまれたでしょうか。

また、ユダは裏切ったあと、どれほど悔いて
自殺までしたことでしょうか。


2000年前のその悲惨な状況を思いながら、
私はお父様に侍るに当たり、特にユダの代身となって、
ユダがイエス様に対してできなかったことを
最大限、代わりにしてあげる心情で
侍ろうと思いました。

そのようにしたせいか、先程の慌てるような気持ちというか、
緊張感といったものが不思議なほどになくなり、
自然な気持ちでお父様に接することができました。

お父様にはユダの話しなぞ全然口にしなかったのですが、
お父様は何かを感じられたせいか、
私のしぐさや会話の内容などを全て
ほほえみをもって受け入れてくださいました。
そして会話も自然に進みました。

本来ならば完成人間となって侍るのが
お父様に対する最大の親孝行なのでしょうが、
まだとても不足な人間なので、
そのときはそのチョイスしかありませんでした。


機内でのお父様との会話の中で、
「今までお父様の至近距離にいなくとも
他人のために尽くしたときにお父様を近く感じました」
と申し上げると、
お父様は 「霊界が働くんだね」 とおっしゃいました。

また、「裏切るような食口を追放せずに許して
抱いてあげたときに神様の存在を感じました」
と申し上げると、

お父様は
許してあげて損をすることは絶対にないんだよ
とおっしゃいました。

そして、「過去の先祖の歴史的な一切の罪を
清算するためなら、世界のどこにでも行って
どんな苦労でもします」と申し上げると、
お父様は首を縦に振って大きくうなずいておられました。

「お父様の隣にこのようにして座れるのは夢のようです」
と申し上げると、お父様は大きな声で笑われました。
その他、さまざまな会話をしましたが、ここでは書き切れません。


機内での食事のときも、2000年前のユダが
イエス様にできなかったことをしてあげるような思いで、
心をこめてティッシュペーパーを差し上げたり、
ナイフとフォークの準備をしてさしあげたりしました。

いよいよ就寝時間が来たときも、ユダの代身として、
心の底からの精誠でお父様に毛布をかけてさしあげました。
そのときのお父様の顔には安堵感のようなものが見られました。


翌朝、目が覚めると、間もなく飛行機は
ブエノスアイレスに着きました。

飛行機を降りて、迎えの車が来るまで待合室で待っているとき、
中央の椅子に座っていらっしゃるお父様が
こらえきれないほどに慕わしくてしかたがありませんでした。

その慕わしい思いに、かわいそうなユダをも
同参させるようにしました。
すると、お父様がイエス様のように見えて、
ますます懐かしく思えました。

お父様もしきりに私に視線を向けていらっしゃるようでした。
お父様も私も無言だったのですが、
待合室ではそのようなやりとりがお父様と私の間にあったのです。


このような足らない者でも、
そのときは自分の身を低くして
お父様と深い交わりができたと思います。

でも今は基元節を迎えたあとなので、
罪人の立場ではなく、もっと完成により近い立場で
真の父母様に侍る時代が来ました。

あのときでも喜んでいただきましたが、
これからはもっと高い次元で喜んでいただきたいと思います。
そのためには、自分をもっと霊的に鍛えて、
伝道などの喜びの実績をお捧げできる者となりたいです。

UTS時代の神体験
:ドクター神明の信仰エッセー
Q私自身が背信者ユダの代身だと思って侍ったときのお父様
(世界家庭に連載中)


神明先生とお父様のやりとり、
とても貴重なものですね。

また、「侍る」ということは、
外的に侍るのではなく、
さらには、目の前におられなかったとしても、
心情的に慕い、求めていくことが大切なのだ、
そのようなことを教えていただきました。

お父様に喜んでいただけるような
そんな思いを持ってみ旨に励み、
さらには、日々の生活を送っていきたいと思うのです。




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