北谷先生の【死んだらわかるけど、それでは遅い】より
「三年間、泣き暮らした母」と
「長年の疑問が『原理』で解ける」です。
☆
三年間、泣き暮らした母
姉は、家庭連合の信仰を持った当初、
親戚中から猛反対を受けました。
外に出て行かないようにと、おじの家に
半ば閉じ込められ、トイレから
こっそり逃げ出したこともありました。
大学の夏休みに、実家に帰ったときのことです。
私の部屋の神棚にお水を上げようとしたところ、
何か変な感じがしました。
神棚の奥には“神様”がいらっしゃる小さな部屋があります。
普段、そこの扉は開けないのですが、
「ここだ!」とピンと来ました。
ギーッと開けてみると、なんと
『原理講論』(家庭連合の教義解説書)が入っていたのです。
姉が私に無断で入れていたのです。
怒り心頭に発するとは、このことです。
私は思わず『原理講論』を床に投げつけました。
その勢いで、姉をぶん殴りました。
そんなこともあったのです。
☆
姉が家庭連合に行ってから三年ほどした頃でしょうか、
一度家に戻ってきたことがありました。
姉はもともと、身だしなみには気を遣うほうだったのですが、
その時の姉はノーメイクで、服もあまりにもみすぼらしいものでした。
まるで“貧乏”が歩いているという 雰囲気でした。
私は思わずポケットに入っていた五千円札を、
顔を背けながら姉に渡しました。
それほど、姉の変わりように衝撃を受けたのです。
姉はわが家に滞在している間、毎日、夜中に祈っていました。
その祈りの中に「共産主義」 などという言葉が出てくるので、
「宗教なのに、変なお祈りだなあ」と思いました。
そして、 最後に私たち家族の名前を挙げて祈っているのです。
そんな姉の様子を見ながら、
悪いことをしているのではないことは分かったものの、
到底、私は姉を許す気にはなれませんでした。
夜中に必死に祈るのも、私たち家族への
「当てつけ」としか思えなかったのです。
☆
この姉のことでは、
「神道の教会の娘が家庭連合に行った」と、
信者さんたちから、どれほどバッシングを受けたか分かりません。
信者さんだけではありません。
母には指導してくださる先生もいたし、同僚の先生もいました。
そういう人たちからも、いろいろと言われたのです。
それでも母は、悪口を言うその人たちのために、
毎日、夜八時から夜中の一時過ぎまで、
無報酬でお加持を続けたのです。
ですから、母がいちばん大変だったと思います。
昼は家の商売を手伝い、夜は信者さんたちのために尽くします。
自分の時間など全くなかったのです。
母親の心の中には、
「こんなにも神様に恩返しをしているのに、
こんなにも人のためにしているのに、
どうして娘が他の宗教に行かなければいけないのか」
という思いがあっただろうと思います。
どんなに悩んだでしょうか。
誰にも相談できず、「(姉が出て行ってから) 三年間、
泣き暮らした」と言っていました。
そんな母の姿を見ていましたから、
私は姉と一生縁を切ることを決意していたのです。
姉の信仰がどうのこうのよりも、
姉の義理人情に欠ける振る舞いが許せなかったのです。
☆
長年の疑問が「原理」で解ける
やがて、私は結婚しました。
結婚する時には、神様、にお伺いを立てたのですが、
神様、の返事は、「因縁、重いぞ。
だけど、まあ許容範囲や」でした。
それでも、「何とかなる。助ける」とも言ってくださったので、
神様、も認めた中で結婚しました。
その相手が、 今の妻です。
結婚を決めるに当たり、妻に確認しました。
「私は神道の信仰を持っているから、朝昼晩、
神様、にお給仕をしないといけない。
買い物をしたら、まず祭壇に供え、その後で頂くんだけど、できる?
それと月に二回くらい、お参りに行かないといけないんだけど、できる?」
すると、妻は「いいよ」と言ってくれました。
もし「ノー」だったら、結婚しなかった。 と思います。
こうして結婚し、一年目に子供が生まれました。
☆
そういう中、姉から「話があるから集まってほしい」
という連絡が来たのです。
姉が家庭連合に行って七年たっていました。
私は、「家庭連合の話を聞かせようとしている」
とピンと来ましたから、即座に断りました。
するとその夜、不思議な夢を見ました。
私は聖書を読んだことがないのに、聖書の物語 が出てきたのです。
一人の天使が「その巻物を開き、封印をとくのにふさわしい者は、
だれか」(ヨハネの 黙示録5章2節)と叫んでいる、あの黙示録の場面です。
そしてその天使がラッパを鳴らしながら、
「もう現れた」と言って、巻物を私に渡したのです。
手しか見えませんでしたが......。
私はその巻物をもらって、たくさんの人の前で
巻物について説明をしているのです。
そういう夢でした。
目が覚めると、私の気持ちが変わっていました。
「明日行ってみようか。行くだけ行って、断ればいい」と。
子供の頃から、神様、の言うことを聞かないと
体が動かなくなることがあったので、行かなければ、
また動かなくなるかもしれないという恐れもあったのです。
☆
その日、実家の教会に、父と母、兄夫婦、
そして私たち夫婦が集まりました。
姉はホワイトボードを使って、二十分くらい、
「統一原理」の講義をしました。
霊界と地上界との関係などを扱った「復活論」の講義だったのですが、
その時に不思議な現象が起きました。
私のおなかから黒い煙のようなものが出て行くのが
霊的に見えたのです。
それと同時に、「ああ、なるほどな」と、
姉の言っていることがよく分かるようになりました。
霊界の仕組みはどうなっているのか、
因縁はなぜ繰り返すのかといった、
長年抱いていた疑問が、見事に解けていったのです。
光言社刊 北谷真雄 / 著
「死んだらわかるけど、それでは遅い」より
(一部割愛しています
文責:ten1ko2)
「死んだらわかるけど、それでは遅い」より
(一部割愛しています
文責:ten1ko2)
☆
お姉さんが家庭連合に入教されることで、
お姉さん自身が一番信仰を立てたと思いますが、
お母さんが一番苦労されたと思います。
家庭連合の信仰の何たるかを知らず、
お姉さんがどんな活動しているかも知らず、
さらに信者の方々からも誤解され、
それでも無報酬で信仰を立てていった。。。
私たちは、自分だけが苦労している、と思っていますが、
それだけではく、家族も多くの精誠を捧げている、
ということを忘れてはならないと思います。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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