2022年03月04日

「息子が熱、帰れ」の電報、神に祈って出した答えは・・・ 《松本ママ奮戦記》



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竹内みつゑさん(左)と


松本ママの「信仰は火と燃えて」
今回は、『信仰と奇跡』です。


翌年の夏、名古屋で伝道した竹内みつゑさんが、
実地訓練のために大阪にやって来ました。

ところが彼女が来て40日ほどたったころ、
息子が熱を出して死にそうだからすぐ帰って来い
という電報が来たのです。

彼女は困って「どうしたらいいでしょうか」
と相談に来ました。

「私は行くなとも、行きなさいとも言うことはできません。
 あなたが帰っていけば息子の熱が下がるのか、
 帰っても熱はそのままあるのか、それは私には分かりません。
 神様に祈って、あなたの知恵と責任で考えてごらんなさい」

私にこう言われて、彼女は必死に祈って考えたようです。
神様のみ旨を進めていかなければならないことは分かっています。
自分が行ったところで死ぬべき子供が生きるわけではありません。
しかし行ってあげたいのが親の心です。

心は苦しいけれど、どうしたらいいのか、
彼女は非常に心配しながらその夜は寝たのでした。


ところが翌朝、「ママ、私やっぱり行かないわ」
と、こう言うのです。
その訳を尋ねると、「ゆうべ夢を見たの」ということでした。

夢の中で彼女が歩いていると、道端で
人がどんどん車にひかれて死んでいくというのです。
また、水に流されて大勢の人が死んでいく。

それを見て、この人たちを助けなければいけない
と思っていると、
「ああ、私の子供たちを助けてくれっ」
という天の声が聞こえたというのです。

「私は、神様の多くの子供を救わなければいけないんです。
 たった一人の自分の子供のために退くことはできないわ。
 だから、私は行きません」
と、真剣な顔で言うのでした。


そして、家には行かず、福岡の開拓へと出発しました。
するとその3日後、再び家から連絡が来て、
子供は3日間熱を出したが、
3日後に熱が下がって良くなったということでした。

彼女は、「天のお父様、私はあなたの大勢の子供を
救わなければならないのに、どうして
自分の子供のためだけに行くことができましょうか。

アブラハムも自分の子供を天の前に捧げました。
私は行きません。
どうか天のお父様、彼を守ってください。
よろしくお願いします」と祈って
子供が死ぬかもしれないという時に、
親として非常に苦しい、心が引き裂かれるような
心情で前進していったのでした。

その信仰があったからこそ奇跡が起こって、
3日目に子供の熱が下がったという知らせが来たのです。

こうして彼女は福岡の開拓者となり、
地区長までやるようになりました。

いろいろなことがありましたが、
くず屋と路傍伝道、訪問伝道、
そして日曜日のクリスチャンセンターでの
早天祈祷会と私の日々の生活は変わらず、
いじめられ、侮辱されながらも、
神様の心情を慕いながら1963年を過ごしていきました。

松本 道子・著(光言社・刊
『信仰は火と燃えて―松本ママ奮戦記―』より)
「信仰と奇跡」
https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=13489
(blessed lifeより)


前回の記事でもお伝えしたように、
竹内みつゑさん(長谷川夫人)は、
松本ママが名古屋で最初に伝道された方です。

その後、福岡で責任者をされていた時、
お父様が来日され、劇的な出会いを
もっていかれるようになります。

証しを読ませていただく中で、
アブラハムのイサク献祭の話を思い出しました。

愛する子供が熱を出したのに
み旨を優先して開拓伝道にまい進された・・・
これは家族や周囲から見れば
非常識にしか見えないと思います。

しかし、神様に祈った上での選択でしたから、
きっと天に守られたのでしょう。

長谷川夫人は、日本の草分け、
本当に何もない中を、基準を立ててくださいました。

今のこの時代は、家庭を愛することが
できるようになりましたけれども、
草創期の先輩たちは、み旨か家庭か、
どちらかしか選べない、
そのような局面を何度も通過されながら、
乗り越えてくださいました。

そういう先輩たちの歩みがあって、
今の私たちがいるのだ、ということを
決して忘れてはならない、と改めて思いました。






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posted by ten1ko2 at 07:17 | Comment(0) | 草創期の証し(韓国・日本) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする