大塚克己UPF会長の自叙伝、
第2回目です。
☆
ふまじめな修練生に突如起こった劇的回心
私が出た第11期特修(1月8日から2週間)は、
宝塚研修センター (兵庫県)で行われました。
修練生は100人ほどいたと記憶しています。
私はその頃、長髪にジーパンという、
ヒッピーのような格好をしていました。
講義には興味がなく、いつも聖書を枕に寝ているような、
ふまじめな修練生でした。
ですから、再臨のメシヤを明かされても、
全くピンときませんでした。
班長からは完全に見放され、
「面接の価値なし」と思われていたようです。
ところが、修練会の期間、
霊的な現象がいろいろと起きたのです。
講義中に寝ていたら、後ろから頭を3発、
強い力で叩かれたことがあります。
びっくりして後ろを振り向くと、誰もいません。
しかも後ろは壁なのです。
ぞっとしました。
☆
そして特修も終盤にさしかかった1月19日、
人生の大転換が起こりました。
当時、修練所から山道を少し登った所に、
統一教会の年配の婦人たちがこもって祈りを捧げていた
「重生祈祷院」(1968年5月11日開設)がありました。
その頃は、山路みち子さんという
霊能者の婦人が祈祷生活をしておられました。
その日、山路さんが修練所に来て、
修練生たちに霊界の話をしてくださいまし た。
白髪の上品な老婦人でしたが、
私たちを見ながら、「今回の人は皆、(霊人体が)真っ黒ね。
先回は灰色の人もいたけど」
と、言いにくいことをズバッと言ったのです。
私はカチンと来ました。
☆
その後、遅れて夕飯の時間になったのですが、
修練生たちの中で食卓に着いたのは私一人でした。
皆、山路さんの話を聞いて悔い改め、
もっと神様に近づきたいと、祈祷をしたり水垢離をしたり
断食をしたりで、食事などそっちのけだったのです。
私はこれ幸いと、他の人の分まで食べていました。
ところが食事の最中に、どこからか
「山路さんのところに行きなさい」
という声が聞こえてきたのです。
最初は小さい声でしたが、
だんだん大きな命令口調になってくるのです。
私は観念し、大急ぎで食事を終えると外に出ました。
☆
9時は過ぎていたでしょう。
当然、真っ暗でした。
不思議な声に促されて
飛び出してきたものの、祈祷院の場所を知りません。
どうしたものかと思っていると、
光のような一筋の道が山のほうに延びていました。
その光に導かれるように山道を登っていくと、
やがて祈祷院に着きました。
意を決して声をかけ、事情を話すと、
山路さんは快く中に入れてくれました。
そして私を相手に、再び熱心に霊界の話をしてくれたのです。
「霊界では統一原理が真理であることははっきりしています。
真のお父様がメシヤであることははっきりしています」
と言われたことを覚えています。
私は30分ほどいて、そこを辞しました。
☆
ところが、外に出て修練所に続く砂利道に足を踏み出したとたん、
ドーンという音とともに体が震え出したのです。
霊動というのでしょうか、もう立っていられなくなり、
その場にバタンと倒れてしまいました。
すると、自分の罪や穢れに対する悔い改め、
そしてそんな私を呼んでくださった神様に対する感謝の気持ち、
さらに「真の父母様、再臨のメシヤに従っていきます」
という決意が怒涛のように湧き上がってきたのです。
私は砂利をつかんでおいおい泣きました。
おこがましいのですが、私にとっては、
パウロの回心にも匹敵するような、劇的な転換でした。
1972年1月19日午後10時10分のことでした。
一方、修練所では、夜遅くに私がいなくなったということで、
騒ぎになっていました。
そんな中、私が戻ってきて、「この道を行きます」
と班長に伝えたので、班長はびっくり仰天していました。
☆
この期間、特筆すべきことは、信仰の親である松尾さんの精誠でした。
後で分かったのですが、私が金沢にいる松尾さんに手紙を書くと、
その質問に対する答えに当たる内容を、同日同時刻に
松尾さんが金沢で書いていたということが、何度もあったのです。
私のために祈っていなければ、こんなことは起こらないでしょう。
私がこの道に来られたのは、霊的な力はもちろんですが、
このような信仰の親の精誠のおかげだと思っています。
大塚克己ヨーロッパ天議苑苑長(当時)
『自叙伝 天地人真の父母様との対話』
祝福家庭より
『自叙伝 天地人真の父母様との対話』
祝福家庭より
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再編集 文責:ten1ko2
霊的な体験をされた大塚会長。
頭を殴られたり、不思議な声がしたり、
そういう霊界からの協助がなければ、
この道にはいなかったのかもしれません。
私たちは自分の意志だけで、この道に来たのではなく、
逆に言えば、先祖の皆様、善霊の助けがあって、
この道にいるということを改めて感じます。
また、信仰の親(霊の親)など、
私に関わってきた人たちの協力にも
当然、感謝しなければならないと思います。
次回もお楽しみに。。。
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