橘先生の「夫婦愛を育む魔法の法則」
今日から本編の第一回目になります。
☆
「男は与えたい、女は受けたいんだ」
「でもやっぱり私、愛されたいのよ!」
1980年代後半、ニューヨークにいた時、
アメリカの姉妹が発した言葉です。
今はもうこの言葉とそのシーンしか記憶に残っていませんが、
相談に来た彼女に私が「許して、愛して……」
と話していた時に返ってきた言葉でした。
それは、「自己否定」、「ために生きる」などの
教えを受ける中で、何の疑問もなく
自分の内に封印してきた思いが、
目の前に出されたような感覚でした。
☆
当時は、文孝進(ムン・ヒョウヂン)様がベルベディアで説教をされ始めた頃でした。
ある日の説教で、孝進様が、
「男は与えたい、女は受けたいんだ(Men want to give. Women want to receive.)」と言われました。
この時の驚きもまた、忘れられません。
真(まこと)の子女様が、“受けること”を
女性の本性として肯定されているように感じたのでした。
☆
真の父母様から素晴らしい主体者を頂き、
感謝する一方で、彼に良くしてもらいながらも、
「この人は信仰ゆえに私を大事にしてくれているのだろうか。
私が妻で良かったと思い、女として
愛してくれているのだろうか」という疑問が、
言葉にこそしませんが、女としての私の心の奥深くにあるのです。
そんな思いを抱えてきた私が海外で出合った
『新・良妻賢母のすすめ』(コスモトゥーワン刊)は、大きな衝撃でした。
その出だしに、「夫に愛され慈しまれることは、
結婚している女性の心からの願いです」とあります。
“愛を受けること”に焦点を当てているのです。
☆
統一原理で“女性は対象”と学びながらも、
現実の信仰生活の中では“受けること”に焦点を当てません。
愛されること、認められること、受けることを
求めてはいけない、ひたすら与え尽くすのだ、と努めます。
愛する側に立っているんですね。
でも、そのまま夫婦という相対関係に臨むと、
なぜかうまくいきません。
幸せな家庭の土台は、愛ある夫婦関係です。
愛ある夫婦関係を築くために対象の位置にある女性がすべきは、
“愛される妻になるための努力”です。
愛される妻になるには、夫から愛が自(おの)ずと
湧いてくるように努力しなければなりません。
夫に愛されて力を得、その愛を
子供に注げば、子供は健全に育ちます。
☆
昔から男性は太陽、女性は月に例えられますね。
月は太陽から受けた光で地球(子供)を照らします。
女性は、夫からの愛を受け取って満たされてこそ、
穏やかな心で子供に愛を注げるのです。
ですから、まず “受け取る”ことを学ばなければなりません。
地球は自転軸がずれず、それによって豊かな生命が存在しています。
地球の自転軸がずれないのは、月のおかげだそうです。
月がちょうどいい大きさなので、その引力に支えられて
軸がずれず、水と緑の豊かな青い地球が保たれ、
生命が育まれているのです。
過去に二度、僅かに軸がぶれた時、地球は氷河期に入りました。
☆
このような事実を見ると、改めて神様の創造のみ業に感動します。
母の役割をそのまま表していると思いませんか。
地球から見る月はいつも同じ側が見えます。
反対側が地球に向くことはありません。
満月なのに“兎(うさぎ)”が見えないということはないでしょう?
お母さん(月)は常に子供(地球)のほうを見ていて
決して目をそらさず、子供の周りを回っているのです。
ここで忘れてならないのは、地球と月はセットで
太陽(お父さん)の周りを回っているということです。
子供のことばかり考えていて、夫の存在を忘れたら、
正しい判断ができなくなってしまいかねません。
そういう父・母・子の位置関係を
正しく理解することが、愛の中でそれぞれが
健全に成長できる家族となるための土台なのです。
☆
位置関係と共に知っておくべき大切なことは、
太陽の本性と月の本性です。
真のお母様は女性指導者たちに対して、
「女性の不幸は、女性が神からもらい受けた
本性と役割がいかに貴いものかを
知らないところに由来しているのです」
(『平和経』)と語られました。
この本(『新・良妻賢母のすすめ』)で焦点を当てるのは、
夫婦の位置関係を正しく理解すること、
男性の願いや気性・特性を理解すること、
そして、“夫の愛をいかに呼び起こすか”
“いかにして愛される妻になるか”です。
「え〜っ、そんなこと思っていいの〜?」
なんて思わないでください。
妻がただ耐えて自己犠牲の道を行っても、
夫も子供も本当の意味で幸せにはなれません。
妻が夫の愛を求めることは身勝手な願いではありません。
自己中心的でもありません。
☆
太陽が一方的に光を注ぐように、
男性は本性的に与えたい、愛したいので、
妻を愛することが彼の喜びであり活力です。
彼の自信は増し、より男らしくなり、
より満ち足りた幸福な人生を送ることができます。
夫に愛されない妻は、夫から、男としての、
夫としての素晴らしい喜びを奪ってしまっているのです。
妻が愛される努力、夫の内にある愛を呼び覚ます
努力をすることは、夫を幸せにし、
子供たちを幸せにする道なのです。
そして、その目標に至るまでの過程は、
あくまでも原理原則をもってなされます。
☆
祝福家庭の婦人は、特に夫の信仰が確立されている場合、
その教えゆえにかえって油断していることもあるかと思います。
信仰ゆえに、離婚はない、という安心感です。
その安心感から、妻として夫に愛される努力を
怠ってしまうことはないでしょうか?
でも、ちょっと考えてみてください。
夫から、「僕はあなたを決して裏切りません。
それは原理に反しているからです」とか
「霊界での審判が怖いからです」
「天国に入るためです」とか言われたらうれしいですか?
女として複雑な気持ちになりませんか?
「あなたを愛しているからです」
と言ってほしいですよね。
☆
中には、夫に対して葛藤している方もおられるでしょう。
「愛せない」
「あんな人に愛されたいとは思わない」
と言われるかもしれません。
でも、男性のものの見方、考え方、感じ方を知り、
男性への理解を深めていけば、
どうしてそんな態度を取るのかと
怒っていたことも、そうだったのかと合点が行き、
怒りが和らぎます。
そうすると、それまで見えなかった
夫の良い点が見えてくるようになり、
自然に愛しやすくなっていくのです。
橘 幸世・著(光言社・刊
『夫婦愛を育む魔法の法則』〈2017年8月25日初版第2刷発行〉より)
第1章 男女の創造本性を刺激する授受作用
「男は与えたい、女は受けたいんだ」
スマホで立ち読み Vol.33
『夫婦愛を育む魔法の法則』2
『夫婦愛を育む魔法の法則』〈2017年8月25日初版第2刷発行〉より)
第1章 男女の創造本性を刺激する授受作用
「男は与えたい、女は受けたいんだ」
スマホで立ち読み Vol.33
『夫婦愛を育む魔法の法則』2
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再編集 文責:ten1ko2
「四大心情」という言葉があります。
子女の心情、兄弟姉妹の心情、夫婦の心情、父母の心情です。
その心情は夫婦の間で完結するというのです。
「男は与えたい、女は受けたいんだ」
この孝進様のみ言は、なんとも衝撃的ですね。
なんというか、男性、女性の体の機能もそうですし、
心もそのように作られているので、
与えること、受けること、
それが「本性」なのかな、と思わされます。
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