なぜか、女性の心をつかむ韓流ドラマ、その秘密を解く第三弾です。
先回までで、韓国は家族や先祖を大切にし、関係が深いこと、
「懐かしさ」があることを述べてきました。
もう一つはロマンティックなシーンや台詞が多いこと。
また、飽きさせず細かい事件が起こってきます。
日本にも、かつて「向こう三軒両隣」といって、親密な近所付き合いがあり、
井戸端会議と言われる社交場があり、親戚付き合いももちろんある…、
縁側から人が挨拶を交わし、鍵を掛けなくても平気だったそんな、良き時代がありました。
韓流ドラマには、そんな頃を髣髴させるホームドラマ的なものが多く、ほっとさせます。
口うるさいお祖母さんや、だらしのない叔父さんなんかが登場し、
お高くとまっている良家の奥様が母親で、必ず、若い二人の結婚に異議を唱えます。
最近は、親が結婚に反対して、という話を日本ではあまり聞かなくなりました。
子どもたちがどんな交際をしているか、干渉もせず好き放題に遊ばせて、「出来ちゃった結婚」
となっても、喜んでお披露目する親が多いのではないでしょうか。
韓国と、日本では貞操観念が、全然違うのです。
日本では、好きだったら肉体関係も当たり前のご時勢です。
韓国では今でも、「結婚するまで守る」ということを、ドラマの主人公の台詞や態度などからも窺えます。
結婚前は、家族や相手のためにも清い関係を保つことを意識する人が多いようです。
(残念ながら、そういうものばかりではないのですが…)
キスシーンや、ロマンティックなシーン、考えられないほど趣向をこらしたプロポーズ、
と見せ場はふんだんですが、ベッドシーンはないので、安心して見れます。
本当にこれは安心です。そういうものを見たい人は、アダルトを見るわけですから、
普通枠のテレビ放送でベッドシーンは不要でしょう。
ドラマを見ていると、結婚までの段取りがわかってきます。家族の関わりも当然描かれます。
恋愛にしろ、お見合いにしろ、結婚をするとなると、両家に二人が挨拶に行きます。
そして何をおいても、「家族の顔合わせ」というものが不可欠です。
両家の家族が、ホテルや料亭などを予約して、顔をそろえます。
「約婚式(婚約のパーティー)」の日取りの相談などをします。
(ドラマでも最近は「約婚式」は省くことも増えてきているようですが。)
「約婚式」の後は、結婚式・披露宴の日取りを決め、準備に入ります。
会場を決め、事前の「衣装合わせ」は結構間際に行うようですね。
ドラマでは、大体教会式でウェディング・ドレス主体のようです。
また、主人公以外の婚約者がいるという筋書きが多く、この「衣装合わせ」で一波乱あったりします。
衣装を身につけると本心が目覚めてきて、気持ちを翻して、本当に求める人の下に行くというパターン。
ヒーロー・ヒロインがゴールインする際も、同じような路程を踏んで行きます。
そして、ハネムーンに出発する車は、風船などで派手に飾られています。
日本とも似ているけれど、イザという時に照れずに派手にやってしまうところが、
控えめな日本人との違いかもしれません。
今日の話の中から、ポイントをまとめてみます。
1 懐かしいホームドラマ、家族との関わりが強い。(それゆえに悲喜こもごものドラマが…)
2 貞操観念の違い。結婚までは清い関係。(つまり、応援したくなる純愛)
3 ロマンティックな趣向がふんだん。(日本人は、表現が乏しい。韓国人は恋愛も情熱的。)
今日は、ドラマを見ない主人に代わり、妻が書きました。
次回はこれらをもう少し掘り下げてお話ししたいと思います。