2012年06月24日

被害者家族の蟻地獄〜首謀者は誰だ?!PTSDで苦しむ拉致監禁被害者たち2


3日前に書いた記事
 「首謀者は誰だ?!PTSDで苦しむ拉致監禁被害者たち」の続きです。

世界日報の特集「拉致監禁の連鎖」では
PTSDを発症している例を取り上げているのですが、
問題なのは、拉致監禁を受けた本人ではなく、
婚約者あるいは、結婚相手がPTSDになっている
場合が多いということです。

交通事故の目撃者にもPTSD発症があるように、
当事者でなくても衝撃的な体験をした場合、
PTSDを発症することがあるというのです。

“拉致監禁”の連鎖、パートZPTSD発症より
「蟻地獄のような6年間」
の一部分を編集して掲載します。



逃げ出してから3年後、家庭生活を始め、妊娠したのをきっかけに、
親子関係の修復のため両親との交流を始めた。
年末には長女が生まれた。
孫の誕生に、母親は喜んだが、
「その頃からです。主人が精神不安に陥ったのは」。
Tさんが語る夫の精神的な変調は次のようなものだった。
車で実家に向かう途中、
運転しながら興奮状態になって「わあー」と叫びだす。
そして、「なぜ(妻の実家に)行かないといけないのか」と怒る。
両親の話をするだけで、形相が変わった。
夜中になると、毎晩のようにうなされる。
Tさんの顔を見ると、「親に対する恨みが出てくる」と言って、
暴言を吐き、暴力を振るう。
極度の人間不信に陥り、誰とも会おうとしない。
住居が団地であることから、
上下左右に人が住んでいると思うと「住めない」と不安を訴える。
真っ暗な部屋にいて「死にたい、死にたい」
「もう終わりだ。終わりだ」と語り、
仕事に就いてもすぐに辞めることを繰り返した。
「『病院に行こう』と声を掛けても絶対行かなかった。
だから、私が何度も心療内科のクリニックを訪ねて、
夫の症状を話しました。
ただ、その時は、拉致監禁の話はしませんでした。
それが原因だとは思っていなかったので」と、
知子さんは当時を振り返る。
うなされる、怒りっぽい、
婚約者(当時)を拉致した親を
連想する状況で興奮状態になるなどは、
PTSD発症者と重なる症状だ。
Tさんによると、
東京の有名私立大学出身の夫はもともと真面目な性格で、
人付き合いがうまいタイプではない。
一般に内向的で神経質な性格は、
PTSD発症のリスク因子と言われており、
トラウマ体験からPTSDか、
何らかの精神疾患を発症したものと考えられる。
PTSDは自身の体験した過酷な状況を人に話すことで、
ストレスが軽くなることが多いが、
人間不信が強く、人に話すことが難しい場合などは
孤立感を強めてしまう。
このケースに当てはまる夫と生活を共にするTさんにとっては
「それから6年間は蟻地獄」のようだった。



世界日報の特集では、もう一人の方も取り上げていますが、
当事者が偽装脱会して15年経った今も、夫はうつ病で悩まされているといいます。

先回、記事にした「つわもの」の婦人ですが、
その方は監禁中も監禁後も全く変わらない状態でした。
しかし、問題なのは、当時婚約者だったご主人です。
PTSDと診断されたわけではありませんが、
婚約者が監禁されている状況に耐えられず、
現在も精神的なトラウマに苦しめられているということです。

私の場合は、
妻の信仰と精神的な強さもあって、
問題なく家庭生活を行っていますが、
当時は相当な衝撃を受けていたと思います。

こうして考えてみると、
拉致監禁というのは、
当事者だけでなく、結婚相手も被害者なのです。
さらに言えば、拉致監禁を行った親・親族も同じ苦痛を味わっています。
責任はどこにあるのか、
やはり首謀者であると言えるのではないでしょうか。

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