金元弼(ウォンピル)先生の「伝統の源流」
今回は、「七たびを七十倍するまでに許す」です。
☆
イエス様には十二人の弟子がいました。
その第一弟子のペテロがイエス様に
「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯した場合、
幾たびゆるさねばなりませんか。
七たびまでですか」と質問した時に、
イエス様は「七たびを七十倍するまでにしなさい」と
言われました。
(マタイ一八・二一〜二二)
☆
ということは、完全に許しなさいということなのです。
結局はみな許し、何遍でも許しなさいということです。
その人が神に喜ばれる人になるまで、
何十遍、何百遍でも許してあげなさいということなのです。
☆
そう言われた時に、ペテロはどういうふうに考えたでしょうか。
どういうふうに考えたと思いますか。
何遍許したら良いでしょうかと聞いたペテロは、
「七たびを七十倍するまでにしなさい」という答えを聞いた時、
あまりにもけた違いなので、ぼう然としたというのです。
ピンとこなかったというのです。
メシヤのみ言ですから、限りなく許さなければならないのだ
とペテロは考えたけれども、それ以上は考えられなかったのです。
それ以上は考えられなかったとは、どういうことでしょうか。
ペテロに対して、「七たびを七十倍するまでにしなさい」と言うからには、
イエス様にも、許し難い怨讐があって、
そういう怨讐を七を七十倍する以上許したという世界があったということを、
ペテロは考えなかったというのです。
☆
皆さんもそうでしょう。
皆さんが私に「Aさんが私をいじめます。
どうしたら良いでしょうか」と尋ねた時に
「永遠にその人を許しなさい」と答えたとすると、
皆さんは私に対してどう考えますか。
えらいことを言うなあと考えるでしょう。
“ああ許さなければいけない、
そのように許さなければいけないかなあ”
とそう考えるでしょう。
それ以上のことは考えないと思います。
☆
ところがイエス様がそのようなみ言を下さったからには、
イエス様にそういったような過去、現在の内的世界があったというのです。
しかし、私たちはそれを知ろうとしないのです。
イエス様御自身、そのような世界に悩まれ、
そして勝利された世界があったからこそ、
ペテロにそう言われたのです。
イエス様は勝利したからこそ、そう言いきれたというのです。
☆
皆さん、イエス様はいつ許したのでしょうか。
考えてみてください。
イエス様にとって本当に許し難い事件とは、
どんなものがあったのでしょうか。
マリヤがそうでした。
ヨセフがそうでした。
兄弟がそうでした。
洗礼ヨハネもそうでした。
イスラエルがそうでした。
理解できますか。
☆
神の前に、メシヤを証して、そして否定していった洗礼ヨハネは、
イエス様の前にあっては怨讐の中の怨讐であったというのです。
個人的に考えればそうではないのですが、
神のみ旨を中心としたときには、そう考えざるを得ないというのです。
人々の前で、イエス様をメシヤだと証しながら、
後でイエス様を疑ったのです。
そして弟子を遣わして「本当に、あなたは来るべきメシヤなのですか」
と質問した洗礼ヨハネは、神のみ旨を中心として見れば、
本当に許し難い怨讐中の怨讐であったというのです。
メシヤが十字架につかれたその遠因が洗礼ヨハネだったのです。
☆
マリヤは、自分が生んだ方がメシヤである、
人類のメシヤであるということをよく御存じでした。
イエス様は、そのマリヤを怨讐とは考えなかったというのです。
許したのです。
☆
ユダという弟子を考えてみなさい。
イエス様を売ったユダに出会った時に、イエス様から離れ、
イエス様を売るような兆候が前からあったというのです。
ですからイエス様は、何度も話してあげたのです。
こうしてはいけないと教えてあげたのです。
それをユダは聞き入れなかったのです。
そういう期間を通じてサタンと手を結んでいったのです。
しかし、メシヤはそういうことを全部許してあげたのです。
そればかりでなく愛したのです。
それぞれの永遠の生命に対して非常に心配しておられたのです。
☆
ですから、ペテロはイエス様に
「七たびを七十倍するまでにしなさい」と言われたその瞬間に、
イエス様のそのような内面の世界を知らなければなりませんでした。
そしてこんなふうにして許してくださったイエス様であり、
自分の事情よりも大きい事情、自分の心情よりも深い心情、
自分の痛みよりも大きな痛みを、
イエス様がもっておられるということを知った時には、
自分の心が痛いからといって、その人を許せないとは言えないのです。
神様も、イエス様もこれを耐え忍んだのに、
どうして私は耐え忍ばないでいられるだろうか、
とこう思うようになるのです。
☆
イエス様は神様と全く同じように真の愛をもって
それを実践していかれました。
ですから、「七たびを七十倍・・・」
そのようなみ言を語られたのでしょう。
旧約聖書においては、
「目には目を、歯には歯を」
そのような教えですから、
神様を親として侍っていなければ、
このような言葉は出てこなかったと思います。
そのイエス様の精神を
真の御父母様はそのごとく受け継いでおられるのです。
そのことに関してのみ言は
明日に続きます。。。
※ このブログは、
あくまでも個人において、書いているものであり、
教会本部とは一切関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、ブログの記事においては
無断転載はお断りいたします。
曲解や悪用ととれる引用も、
差し控えてくださいますよう
よろしくお願いします。
(もちろん、善なる目的で
使用することに関しては
その限りではありません)
あくまでも個人において、書いているものであり、
教会本部とは一切関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、ブログの記事においては
無断転載はお断りいたします。
曲解や悪用ととれる引用も、
差し控えてくださいますよう
よろしくお願いします。
(もちろん、善なる目的で
使用することに関しては
その限りではありません)
【日記の最新記事】
- (証し)周藤先生が見た「平和の母」の真実..
- 母の中に私がいる! 李基誠苑長が紹介した..
- 田中会長の気づき 「悔い改めるとは、こう..
- 統一教会を異端視してきたキリスト教が、共..
- 今日、聖和12周年、清平の空は青いだろう..
- 明日、聖和12周年 真の母の書信、再公開..
- 涙の出会いになる理由 「皆さんはとても幸..
- 神様の初愛を根こそぎ受けた女性、独生女 ..
- 私が南米に行ってきたのは・・・世界を親と..
- 我々が進み続ける理由、澄んだ水は流れを止..
- 日本家庭連合は、このような圧力を受けてい..
- なんで今、天務院なのか 「やることがいっ..
- 真の母の第一声は? 日本の教会長たち、一..
- 新しい天の組織体制のスタート、世界本部が..
- 再臨主(独り子)が、妻(独生女)を自慢 ..
- 統一教会が、創立70周年を迎えられた理由..
- とどまってはいけない! ──ピュアウォー..
- 「ピュアウォーターをつくり出す大学に」 ..