必ず通る道だとはいえ、
反抗期の子供をもつ親の心は複雑です。
しかし、その子に言わせれば、
それは、親の方に大きな原因がある!
……のかもしれません。
多田先生の家庭力アップ講座よりどうぞ
☆
教育は、育つ環境を作ることが大切になります。
一つの例を紹介します。
私の子供が、保育園に通っている時に、
ある先生を保育園に招いて、父母の為の勉強会が開かれました。
昔の話になってしまいますが、
その時のお話がとても印象的でしたので紹介します。
「中学2年の男の子の家が『下駄屋』でした。
夕食にお母さんが、川魚の煮物を出してくれました。
男の子は、魚が嫌いで『魚は嫌いだ。
他のおかずがほしい』とわがままを言うのです。
母親は、『はいはい』と言って、立ちあがろうとすると、
父親は『魚を食べなさい』と強く息子に言いました。
息子は、ふてくされて夕食を食べずに
自分の部屋に行ってしまいました。
息子の心が収まらず『くそう、親父め』と心がイライラしたまま、
ごろんと横になって天井を見上げていました。
すると父親が、朝の4時半から起きて、
一生懸命下駄を作る様子が浮かんできたのです。
左右の下駄が、しっかりと対になるように、
履きやすいようにと一生懸命に働く父親の後ろ姿が、
息子の心に浮かんできました。
いつも見ていた父親の後ろ姿を思い出したのです。
その時、息子は、夕食の時の
『わがまま』を言ったことが申し訳なかったと、心が痛みました。
そして、息子は台所に行き、
嫌いだった川魚を思い切って食べたのです」
☆
(1)子供の反抗期は親がつくる
子供の成長過程には、反抗期というものがあります。
「うちは反抗期のまっただ中です。
反抗して大変なんです」と思春期を迎えた親からよく聞きます。
また反対に「反抗期はありませんでした」などというケースもありますが、
子供は反抗したくて反抗しているわけではありません。
むしろ、親が反抗期をつくりだしている場合もあるのです。
☆
人間は自由意思と自由行動によって責任分担を果たすようになっています。
小学生、中学生、高校生と、成長とともに
自由意思と自由行動の世界が拡大していくのです。
幼児のころは全面的に親に頼っていた子供も、
成長するに伴い、自立心が芽生えてきます。
自分でやってみたい、自分で考えてみたいという心が芽生えているのに、
小さいころと同じように扱うと、子供の自立心を妨げてしまいます。
その結果、それをはねのけようとして
子供が親に反発することを、反抗期というのです。
ですから、反抗期と言うよりは、
「自立期」と言う方がいいのではないかと思います。
子供から大人へと心が成長していく大切な時です。
心が不安定になり、敏感になっていく時期です。
ですから、自分でも自分の心をコントロールできず、
ついカッとしたり、反発して
親の心を傷つけたりする言葉を吐いてしまうことになります。
家庭力アップ講座 2
第1章 序論@
(APTF『真の家庭』201号[7月]より)
第1章 序論@
(APTF『真の家庭』201号[7月]より)
☆
「親の心子知らず」と言いますが、
意外と逆のパターンもあるのかも知れません。
子供は、親のことをよく見ているんですね。
そして、親の本音も感じ取っていたりします。
それにしても、口で要求をしてはいけないと思いつつも、
要求しちゃうんですよね。。。
子供は親の後ろ姿を見て育つ、と言いますから、
もっと意識しないといけないと反省しきりです。
続きます。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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