天国には、どんな人たちがいて、
どんな人間関係を築いているのでしょうか。
浅川先生の霊界講座の続きです。
☆
天国での人間関係
天国での人間関係
では、天国での人間関係は、どのようになっているのでしょうか。
真の愛を実践する人だけが集まるところが天国ですから、
お互いが相手の幸せだけを考えています。
相手が幸せになることが生きる力となる、
そういう人たちが互いに尽くしては忘れ合う世界です。
天国にも、位の高い人と位の低い人がいます。
天国にも、いわば出世があるのです。
階級の上もあれば下もあります。
この世では階級の上の人は、大いに自分の位置が高いといって
目下の人をばかにする場合もあり、無視する場合もあります。
しかし天国の場合、位の高い人というのは愛の深い人なのです。
愛の深い人が高い位置に立ち、愛が劣る人が下になるのです。
愛の深さ高さが、位が高い低いの基準になるのです。
しかし位の高い人は愛が深いがゆえに、
低い人のために生きることになるので、
結局、上下はないことになります。
これが天国の人間関係なのです。
☆
さて、天国に行こうとして、天国に行けなくなった
男性について物語風に述べてみましょう。
ある男性がいました。
この男性はお金の亡者で、金だけが人生のすべてであると考えていました。
そのように何十年も生きるうちに、一つの人生観が身についてしまったのです。
「人はお金をやらなければ動いてくれない」、このような確信です。
また、「自分が苦労したからには、必ずお金をもらわなければならない。
たくさん苦労したらたくさんお金をもらうべきである。
またお金をもらえないなら働かない」。
このような人生観と考え方が体の隅々にまでしみついていました。
そのくせ、この人は天国に行きたかったのです。
☆
さて、この人が死んで天国に行きました。
天国に行くと、川が流れています。
広い川で、その川を渡ることができません。
川べりに一人の船頭が船の上に乗っていました。
どうやらこの船頭に頼めば、
川の向こう岸まで連れていってくれるようです。
この男性はその船頭に寄っていって、
「船頭さん、船頭さん、ぜひ向かい側の岸まで
乗せていってもらえませんか」と頼んだのです。
ここまではよかったのですが、最後の一言が引っかかりました。
「向こう岸まで連れていってくれたら、
たくさんのお金を払うよ」と言ったのです。
この人は、お金を払わなければ
人は人のために働かないと思っているのですから、
「向こう岸まで連れていったらお金をはずむよ」と言ったのです。
この言葉がこの船頭さんに不思議な印象を与えてしまいました。
随分不思議な人であると思って、異星人を見るように、
しみじみとこの人を見たそうです。
この天国の住民である船頭さんは、
朝から人のために尽くすことしか考えていないし、
そのことしか考えられない人だったのです。
報酬も一切、頭の隅にさえ考えたこともありません。
ただただ人のために尽くしてあげたい、
そう思って生きてきたのが、この天国の船頭だったのです。
ですから、何かをしてくれたらお金をはずむ、
この考え方にはびっくりしてしまいました。
「あなたはここの住民ではありませんね。
今までたくさんの人を向こう岸に連れていってきましたが、
お金をはずむよと言った人はあなただけです。
いったいあなたはどこから来たのですか」
としみじみと聞いたそうです。
☆
この男は向こう岸に渡ってから、会社に勤めて働こうとするのですが、
残業すればいくらもらえる、あるいは休暇なのに働けばいくらもらえる、
これだけ働けばいったいいくらもらえる、時間給はいくらなのか、
そういうことばかりしか考えられませんので、働くたびにそれを要求します。
ところが、天国の会社はそうではありません。
先を競って人のために尽くすことだけが喜びの世界なのです。
ですから、働いたことに報酬を要求するこの人は、
あまりにも不思議な人、おかしな人だと思われるようになります。
そういう日々が続く中で、結局、彼は恥ずかしくなり、
到底天国には住めないと思って、切ない気持ちで天国から去っていくのです。
地上生活、七十年、八十年の生涯で、
心にしみついたものを霊界にもっていきます。
天国へは、人のために生きて忘れていく
という性格がしみついた人が行くというのです。
浅川 勇男・著
(光言社・刊『幸・不幸と霊界の仕組み』より)
第二章 天国とは
天国での人間関係
(光言社・刊『幸・不幸と霊界の仕組み』より)
第二章 天国とは
天国での人間関係
☆
人は死ぬと、明るくて暖かでほのかな良い香りのする
天国に引き寄せられるのだそうです。
ただし霊界は、自分の思いが隠せない所であり、
だから、たとえ天国に一旦は行ってみられたとしても、
自分の霊人体にふさわしい場所に、行かざるを得なくなるようです。
浅川先生の、金の亡者を例は
わかりやすかったですね。
地上での人生観、物事の価値観は
霊人体に染み付いてしまうのだと思います。
方便が通用しないのが霊界です。
口先でいいことを言って、
地上では人をだますことはできますし、
素晴らしい理屈をこねている人もたくさんいます。
しかし霊界ではそうはいきません。
どこまでもどこまでも、
本心に忠実に生きる人生、
真の愛を探し求める人生を送ることが、
人生の勝利者なのだと確信します。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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