大知(おおとも)先生の氏族伝道の心理学。
「濃くて良い人間関係をつくる」の続きです。
☆
私たちは、教会に来ることにより、
親子関係や兄弟関係、氏族関係が
薄くなってしまっていることが多いように思います。
もちろん、み言を聞くことによって
私たちの心情が変わったことにより、
親子関係が良くなったということもあるでしょうけれど、
その一方では、入教生活をし、
み旨を中心とした生活をする中で、
親・兄弟・氏族と接する機会が少なくなったために、
関係が改善したと感じていることもあるのではないでしょうか。
先に述べたように、本然の関係は、濃くて良い関係です。
私たちが目指すところは、親・兄弟・親戚と
一つ屋根の下で暮らして、それでも不安と怒りのない、
愛の関係をつくることです。
お父様が「三代で暮らしなさい」とおっしゃる理由は、
先に挙げた親に侍ることによる
四大心情圏の完成ということとともに、
堕落性を脱いで創造本性の関係をつくるためにも
必要なことだと感じています。
遠くに住んでいると優しい気持ちになれるし、
穏やかな気持ちで電話をしたり、物を送ったりできます。
しかし、一緒に暮らすと、いろいろな思いが出てくるものです。
☆
私自身のことについてお話しします。
私は一人っ子で、かわいがられて育てられました。
父は大学教授で、母は専業主婦で料理の先生でした。
何不自由なく育てられましたし、
両親が感情的になって私を怒ったことは
ほとんどありませんでした。
もちろん両親が私をたたいたことも、記憶にありません。
私は、大学院に入るために親元を離れ、
長い間両親と離れて暮らしていました。
み言を知っているということもありますが、
遠く離れて暮らしていると、
両親に対する怒りが湧いてくることは全くありませんでしたし、
親孝行ができていないことも本当に申し訳なく思っていました。
それが、ある時から一緒に暮らすようになりました。
すると、父親や母親のちょっとした言動に
イライラしている自分がいることを感じるようになったのです。
ほんの些細(ささい)なこと、親にとっては何気ない言動、
場合によっては、私のことを思って言ってくれている一言が、
私の心をイライラさせるのです。
こうした自分自身を見ながら、
改めて完成への道のりが遠い自分自身であることを
感じさせられています。
今、私自身、両親との関係を
一つずつ整理しながら歩んでいるところです。
早く先に紹介したお父様の平和のメッセージの中にあるような、
無上の喜びを感じることのできる
孝行息子になりたいと思って、日々の生活をしています。
ただ、その基準ははるか彼方ですが……。
☆
こうした私の体験からも、堕落性を脱いで
本然の関係を回復していくためには、
親子が一緒に暮らすことが不可欠だと言い切れます。
離れていては、心の奥底にある
歴史的な堕落性を掘り起こしていくことができないからです。
お父様が三代で暮らしなさい、という
メッセージの意味の一つには、
三代で暮らす中で親子の間に創造本然の情関係を結べたときに、
その血統の歴史的な問題が解決し、
本当の意味で完成していけるということが
あるのだろうと考えています。
創造本然の親子関係とは、どのようなものなのでしょうか。
☆
お父様の平和のメッセージの中には、
真の愛の人生について、次のような一文(文章)があります。
「(真の愛とは)与えても、与えたという事実すら
記憶せず、絶えず与える愛です。
母親が子女を胸に抱いてお乳を飲ませる
喜びと愛の心情です。
子女が父母に孝行して喜びを感じる、
そのような犠牲的愛です」。
☆
私は、初めてこの文章を見たとき、びっくりしました。
親に孝行をして感じる喜びとは、
母親が子供を抱いてお乳を飲ませる喜びと
同じレベルで感じられる喜びだということを
初めて知ったからです。
私は男性なので、子供を抱いてお乳を飲ませる
喜びというのを実際に体験したことはありませんが、
それが無上の喜びであろうことは、想像に難くありません。
親孝行の喜びとは、それに勝るとも劣らないものであったとは……。
私の親に対する情が、いかに本然の基準から
かけ離れているかということを実感させられた瞬間でした。
私たちは、そうした情を復帰していかなければならないのです。
そのために、親に侍り、氏族に侍り、
氏族的メシヤを完成していくのです。
そして、それが結果として、
私の心の問題の解決となり、
夫婦の問題、子供の問題の解決につながるのです。
大知 勇治・著
(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)
第3章 氏族的メシヤ勝利と心の問題解決
「濃くて良い人間関係をつくる」より
(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)
第3章 氏族的メシヤ勝利と心の問題解決
「濃くて良い人間関係をつくる」より
☆
お父様の真の愛に関するみ言は、
今まで何気なく拝読していましたが、
大知先生のご指摘で、私も衝撃をうけました。
「与えても、与えたという事実すら
記憶せず、絶えず与える愛」
そのような犠牲的な愛が、真の愛であるということです。
そこで挙げられているのが、
母親が赤ちゃんに授乳する時の愛と、
親孝行の心、すなわち「孝情」です。
おさなごのような、素直な愛のことでしょう。
つまり、無心に喜んでつくす孝情は、
母の犠牲的愛に並ぶような
「真の愛」であるということになります。
なるほど、そういった意味だったんですね。。。
今までピンときていませんでした。
今では、お母様が端的に「孝情」という言葉で
表現してくださっていることが、
どれだけ、素晴らしい概念なのか、
と、あらためて感じます。
「神様の愛は家庭に現れる、
それが四大愛(心情)である」といいますが、
三世代で暮らす、ということは、
孫の愛、祖父母の愛が加わり、
愛の次元、器がさらに広がっていきます。
それぞれが「孝情」をつくしつつ、
四位基台の中心に祖父母がくれば、
神様を迎えやすいと感じます。
具体的な侍り方、心情復帰については、
これからの記事になります。
お楽しみに。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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