『自分を愛することは、家族を愛すること』
橘先生のコラム「夫婦愛を育む」
今回は、『自分を愛することは、家族を愛すること』です。
☆
日本語検定委員会の「日本語大賞」入選作の発表がありました。
存在すら知らなかった私ですが、小学生の部
入選作を新聞で読み、目頭が熱くなりました。
つられるように他の部の入選作の概要に目を通すと、
一つの言葉が私の興味を引き、ネットで全文を読みました。
一般の部で入選した、10年間心身の病と闘う
30代男性の作品です。
テーマは「私を動かした言葉」。
抜粋してまとめたものを紹介します。
☆
原因不明の体調不良が続き、やがて心が折れた。
長引く中で、心の病の方が酷くなった。
頑張っている、よそのお父さんたちの話を聞くと、
自分と比較して落ち込んでしまう。
「自分なんていない方がましだ」
「もう無理だ。消えたい」と口走ったりしてしまう。
そんな自分を一生懸命励まし支えてくれたのが、
妻や子供たちだった。
ある日、私が「自分なんて要らない。
終わりだ」と口走った。
すると、いつもは黙っている妻が私に向かって静かに言った。
「もう聞きたくない」
常に私を受け入れてきた妻が、初めて否定の言葉を口にした。
そして意を決したように話し出した。
「私はあなたが病気になってずっとそばにいるから、
あなたが頑張っていることも、
それでも報われずに辛いこともよくわかる。
でも、あなたが自分を蔑む言葉を発し続けることで、
支えている私や子どもたちまで
価値を下げられているように感じてしまうの。
もしも、本当にそんなに価値のないあなただったら、
それを必死で看護している私や子どもたちは一体何なの?
私たちまで辛くなる...... 」
自分で消化できずについ口走る衝動で、
妻子までも傷つけていることが全くわからなかった。
家族は運命共同体、互いの自尊心や自己価値を共有していて、
自分の価値を下げることは、相手の価値までも
下げているということに初めて気づかされた。
病気になって以来、「自分を愛してあげて」と
言われることは稀にあったが、どうしてもできなかった。
「自己を愛する」ということが、何か後ろめたく、
自己中心的な考えのように思えたからだ。
しかし、妻が教えてくれたこの考え方なら、
「自分を愛すること」は、「家族を愛すること」と同じになる。
たとえ自分を愛することが苦手でも、
支えてくれる家族を愛することはできる。
自分と家族がイコールなら、家族を愛することが
私を愛することにつながる。
これは、新しい発見だった。
私はできる限り前を向いて、家族と共に闘ってゆく。
☆
10年間、夫を否定せず支えてきたなんて、素晴らしい女性です。
その土台があればこそ、響いた言葉なのかもしれません。
ちなみにこの作品のタイトルは「妻の否定」。
自分が嫌い、自分を受け入れられない、自分を許せない…
そんな葛藤を抱えている多くの人に
力を与えてくれるメッセージではないでしょうか。
夫婦愛を育む153
自分を愛することは、家族を愛すること
ナビゲーター:橘 幸世
自分を愛することは、家族を愛すること
ナビゲーター:橘 幸世
☆
橘先生がつけられた題目、
「自分を愛することは、家族を愛すること」
まさにこの言葉がピッタリですね。
以前、心理学を紹介していましたが、
愛されてこなかった人、愛を感じてこなかった人は、
自分に価値をもてない、つまり
自尊感情が低いのだそうです。
そうすると環境に立ち向かっていく力をもちにくく、
心の病も治りにくいといいます。
どんなに自分に自信がなく、
自己を蔑(さげす)んでいる人でも、
自分を愛してくれる人がいて、
そのことを心から感じたならば、
自尊感情が生まれてくるのですね。
そう考えた時、
私のことを常に愛し、見守ってくださる、
神様、そして、真の父母様がおられること、
どれだけ素晴らしいことでしょうか。
さらには、そのことを頭で知るだけでなく、
心から信じ、実感していくことが重要だと思います。
また、具体的に家庭や社会で
為に生きていく、愛の実践をしていく。。。
そうして、万民が心から愛を感じていったなら、
素晴らしい世界が到来することは間違いありません。
そんな日が早く来ることを願ってやみません。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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