世界家庭4月号、「続・聖歌のめぐみ」より
聖歌15番『我は供え物」です。
☆
この身はどうなったとしても感謝≠ニいう思いが聖歌になる
このコーナーでは、私たちがふだん讃美している聖歌が誕生した背景について、
聖歌編纂委員の天野照枝さん(777双)が解説しています。
今回は聖歌15番「我は供物」です。
劉孝元(ユ・ヒョウウォン)統一教会初代協会長のいとこに当たる、
劉孝敏(ユ・ヒョウミン)さんによって作詞作曲されました。
以下は、本誌からの抜粋です。
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お父様の切実な説教
1956年から57年頃、真のお父様が涙とともに語られた説教に、
劉孝敏さんは深く感動しました。
復帰摂理を導いてこられた神様のお心を、「祭壇と祭物」という内容で話され、
私と共に死の場を超えてくれないかと訴えられた説教でした。
祭壇とは、時代性や環境をも意味します。
お父様は次のようにおっしゃったそうです。
「神様がどれだけ長い歴史を耐えて、心を尽くし、
犠牲をいとわず、祭壇を準備なさったかを考えてみなさい。
そのように祭壇を準備されても、祭壇に供えられる清い供え物が悪に侵害されて、
全てが崩れる瞬間の神様の悲しみと、苦しみを思ってみなさい。
アブラハムに、愛するイサクを捧げよと言われるとき、
無慈悲に命令した神様だと思うのですか?
十字架上のイエス様の祈りを、神様はどう聞かれたと思うのですか?
死んでくれと言うとき、神様も泣いておられるのです。
ご自分の心も言えずに泣かれるのです。
私たちは、その心情を知って、神様を慰労する祭物となって祭壇に上り、
今こそ勝利の峠を越えていかなければなりません」
そして、アブラハムのイサク献祭の話をされ、
「そのとき、イサクは、生きているけれども死んだ立場でした。
祭物とはそのようなものなのです」と言われました。
イサクは、自分を祭物として捧げようとする父アブラハムの姿に、
一瞬は驚きながらも、「あんなに自分を愛していた父のすることだ」と、
条件なしに父を信じ、父の信じる神を信じたのです。
イサクがもし逃げ回ったらどうなっていたでしょうか。
アブラハムの忠誠と、それに劣らないイサクの忠誠とが合致して、
共に死んだ立場からよみがえることができたのです。
☆
祈りのうちに与えられた詞と曲
劉孝敏さんは、真のお父様のその説教に心を深く動かされ、
涙と共に数日を過ごしました。
神の摂理の途方もない忍耐が何のためだったのかを思い、
またそれを語ることもできず、言葉なく泣かれる神の涙を知ったのです。
そのとき、「神よ、あなたの切実なる思いを、私は今、知りました!」
という思いがほとばしったのです。
そのように、心の深い所で天と交流しながら、祈りのうちに、
一つ一つの言葉と曲が与えられていったので、
この聖歌は「霊歌に近い」と劉孝敏さんは言われました。
祈りは徐々に決意に変わっていきました。
私は祭物だ、この身はどうなったとしても感謝である
という思いが、聖歌「我は供物」として結実したのです。
☆
「祭壇と祭物」
お父様はどんな心情で語られたことでしょうか。
義人たちが通過してきた思い、
それを見つめる神様の心情を誰よりもご存知であり、
お父様ご自身も神様を慰めるために、
喜んで祭物の道を歩まれたのだと思います。
劉孝元先生のいとこの先生が
この曲を作られたことを初めて知りましたが、
曲が作られた背景を知ることによって、
一層深い思いで、歌うことができます。
ありがとうございます。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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