金元弼先生のみ言。
今回は、「聖主教と腹中教」です。
☆
先生が平壌に来られたとき、平壌には
再臨の主を迎えるための準備をしていた集団が、
既にその三、四十年前からありました。
平壌は韓国のエルサレムといわれ、
至る所で神から直接啓示を受けた人がいたのですが、
その中に聖主教というのがありました。
金聖道(キム ソンド)教主がつくった教団です。
その集団では、神が直接その集団の中心者である婦人に
いろいろと真理の啓示を与えていました。
そこでは、人間の根本の罪は何であるか、
またどうしてイエス様は十字架につかれたのか、
そのイエス様の十字架は既定事実であったのか、
そうでなければ人間が不信した結果として
生じたものであるかということです。
また、メシヤは雲に乗って再臨するのか、
普通の人の子として再臨してくるのかということに対しても
一つ一つ教えてくださいました。
その婦人は何も勉強していない田舎の婦人でした。
それゆえにその婦人は、神の啓示は受けるけれども
原理的になぜそうであるかということに対しては
全く分かっていなかったのです。
その話は、キリスト教の信者においては受け入れ難い内容でした。
しかしながら、いろいろとたくさんの奇跡を行っていましたので、
その言葉を疑うことは難しかったのです。
実際には聖書的に証されていない内容のゆえに、
大変な迫害を受けました。
☆
先生が来られた平壌にはそういう流れをくんだ集団がありました。
この集団では、再臨の主は韓国の人として
この国に来られると啓示の内容を表明しました。
この集団の信者は全国から集まって、
常に自分のすべての真心と財産をささげ尽くし、
その再臨の主を迎えるために具体的な準備をしていました。
イエス様の時代には、人々がイエス様を信じられなくて、
イエス様は馬小屋で生まれなければならず、
ヨセフは誕生日が来ても何も祝わないし、
村の友達がお祭りの時良い着物を着ているのに、
イエス様だけは着たいものも着れず、
学校にも行けなかった恨みがあったというのです。
イエス様が再び来られた時そのようなことにならないために、
イエス様が生まれる時から亡くなられるまでの
すべての家具やら衣類などすべてを準備していました。
それも東洋式と西洋式で全部準備していました。
聖主教の婦人の流れをくんだ中年の婦人がこの準備をしていました。
その許孝彬氏にイエス様が現れて、
「私があなたにお告げをする時には、
ちょうど子供が母親のおなかの中にいる時に子供が動くように、
あなたのおなかにそういう兆候が現れる。
そうしたら、私があなたに現れて色々お告げをするでしょう」
と言われました。
それで腹中教という名前もあったのです。
☆
ある時、イエス様が現れて、
「自分がこの世にいた時にあれくらい寂しい生活はなかった。
食べたい物があっても食べられない、
着たい物があっても着れない、
学びたいけれども学校に行って学ぶこともできなかった」
と寂しかった時のことを直接彼女を通して話してくださったそうです。
この話をしてくださった時、彼女はイエス様がお気の毒で
本当に泣かされて泣かされてならなかったのでした。
そこでその集団では、その恨みを晴らしてあげなければいけない、
再臨のメシヤを迎える時には絶対に過去にあったようなことが
あってはいけない、ということで万全の準備をしたわけです。
再臨のメシヤを迎えることによって、
そういったメシヤの恨みを晴らすことができるということです。
そのために、準備をするのに本当に心を尽くしたのです。
☆
着物を作るにしても、準備する人は身を清め、
そして着物を作る部屋を清め、物を買うにしても
絶対に誰も手をつけていない新しい布を買ってきたのです。
物を買うにしても、値段をまけさせるということはしませんでした。
その理由が分かりますか。
メシヤはこの上もない貴重なお方ですから、
メシヤが着る着物を準備する人の心というのは、
金があれば金の着物を作りたいのが願いです。
メシヤが着る着物ですから、高いということはありえないのです。
メシヤの価値に比べたら、すべての物は
あまりにもあまりにも安いものであると考えたのです。
高いからまけてもらうということは心が許さなかったのです。
そして着物を作り始めるにしても、その当時は
機械がありませんでしたから、全部手で縫うのです。
心を込めて針で縫ったのです。
もし着物を作っているところに子供が入ってきて、
作っている着物に触ったりでもしたら、
またやり直さなければなりませんでした。
☆
ある時、その集団では再臨のメシヤがかぶる
韓国古来の帽子を作ることになりました。
ところがそれは北の平壌にはありません。
そこで南のソウルに行って、それを有名な人に作ってもらい、
平壌まで運ばなければなりませんでした。
汽車に乗って持ち運ばなければなりませんが、
帽子を荷物の上に置くこともできないし、
また他のいろんな所に置くこともできません。
ですから頭の上に掲げて持って来たのです。
二人の人が支えて十時間以上もかかる汽車の道のりを
そのようにして運んだということをみても、
どれほど心を込めて作っていたか、
準備したかということがお分かりだと思います。
☆
また食卓を準備する時には、メシヤをそこに迎えたのと
同じ思いで準備し、食事をしました。
ですから彼らは常に霊的にもメシヤと共に生活をしたのです。
この人たちは特に全国から集まって、
祝祭日の日を共に過ごし、歌ったり
あるいは恵みの中に踊ったりして喜びを分かち合っていました。
☆
ちょうど一九四六年ころに神は霊能者を通して啓示し、
牢屋の中で再臨の主を迎えるであろうということを常に教えてくれました。
韓国には春香伝という李朝中期に作られた物語があります。
その主人公と同じように「お前は牢屋の中で
再臨の主を迎えるようになるだろう」と教えてもらいました。
第二次大戦が終わった時のことです。
またイエス様は、「お前たちの集団の幹部は
自分たちで集まろうとせずとも、
全部が集まるようになることが起こるであろう。
その時にお前たちを迎えに行くだろう」とお告げしました。
彼らを迎えに来るというのですから、
再臨のメシヤが迎えに来るに違いないと思っていました。
また、イエス様は中年の婦人を指して、
「来るべき再臨の主の前においてお前がその花嫁になるだろう」
と教えていました。
☆
春香伝の内容というのは、妓生の娘春香と
両班の息子李夢竜が約婚しますが、だんなさんは
国の試験に合格すれば大きな職を与えられるという
儒教の科挙制度の一つがあって、そのために勉強に行くようになります。
そして春香は主人が成功して帰るまで待つようになります。
結局はその主人は成功して帰るのですが、
その間にこの地方の悪い長官(卞使道)は、
春香に「妾になれ」と強いて言い寄りました。
けれども、それを拒まれたので、長官は怒って
その女を殺そうとして牢屋にぶち込んだのです。
そういうところにたまたま、彼女の主人が
科挙に合格してふるさとに帰ってくるのです。
その主人はふるさとに帰る時に、王様から巡回、
暗行御史に任命されて地方を回り、
悪い政治を行う人たちを治めるための密使のような
使命をもっていたので、こじきの姿で現れました。
そしてちょうど自分のフィアンセが殺されようとする、
その時に彼が現れます。
こじきの姿で牢屋に行く場面があります。
「私はこじきになって、何も成功しないで帰ったのだ」
と言った時、奥さんが言う有名な言葉があります。
「あなたがこじきにしろ、こじきでないにしろ、
あなたは私のだんなさんでございます。
私の愛そのものです」と言って牢屋の中で別れるのです。
そして死に直面した時に、この男がこじきの衣を脱いで堂々と現れるのです。
こうしてついに、その地方の悪い官吏を取り除いて、
女を救って二人が再び会う場面があります。
☆
それは、再臨のメシヤが王の王として来られるけれども、
私たちのような俗人の立場で現れ、
そして信仰者はイエス様の相対になり、
新婦は非常にたくさんのサタンの迫害の中で
信仰を守りながらメシヤを迎える、というのと同じような内容です。
春香伝のストーリーにあるごとく、
再臨の主を牢屋で迎えるだろうと教わっていたのでした。
☆
聖主教と腹中教のことは、
皆さんもだいたいのことは、
ご存じかと思います。
真のお母様の実母、大母様が
その両方に関係していたので、
お母様の自叙伝にも書かれています。
腹中教の末路については、次回に詳しく紹介されますが、
聖主教は、金聖道の子息が、
のちに真のお父様を直接訪ね、
残った信徒も入教するようになりました。
この元弼先生の証しには、
具体的なエピソードが紹介されていて、
メシヤを迎えるために、これほどまでに
真剣に侍っていかれたのかと、
凄まじい精誠であると思います。
生きた主に侍る私たちの姿勢も、
ここまで真摯であるか、
反省させられますね。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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