日本家庭連合の初穂、
私たちの信仰の母である、松本ママの証し、
今日で最後になります。
☆
「統一原理」を知ってから十数年、疲れを知らず、
あらゆる困難を信仰で乗り切ってきましたが、
1973年1月6日水垢離(みずごり)のあとで
とうとう倒れてしまいました。
無理を重ねてきたので疲れがたまっていたこともありますが、
私は遺伝的に心臓が弱かったのです。
それは、倒れるまで自分でも知らずにいたことでした。
若いころに、肺を病んで医者から6カ月の安静を言い渡された時、
「統一原理」を聴いて“これで死ぬなら死んでもいい”
という気持ちで、病気を省みず神様のために働いてきました。
ところが、無理をしたら死ぬと言われたにもかかわらず、
十何年たっても死にもせず生きているものですから、
それ以来、少々の病気は信仰で克服できると確信してきました。
ですから、体がだるく頭ががんがん痛くても、
病院に行くなど思いもつかないことだったのです。
そして、病気になるのは自分がたるんでいるからだ、
自分が怠けているんだと自分自身を責め、
痛がっている肉体の訴えを否定して、
ただひたすら心を神様の方へ引っ張っていこうとしていました。
けれども実際は、血圧が上がっているために
頭痛やだるさが出ていたのです。
それを知らず、寒い時に水垢離などしたものですから、
脳血栓(のうけっせん)になって倒れてしまったのでした。
手が上がらなくなり、
「乱れた格好で倒れるのはいやですから、
ガウンを着せて縛ってください」
と言ったきり意識を失ってしまいました。
板橋病院に運ばれ、脊髄(せきずい)に注射をして
やっと意識が戻ったのですが、もしこの時
意識が戻らなかったらもうだめだったそうです。
☆
退院してからも左の足はしびれていました。
ちょうどそのころ、アメリカにずっとおられた文先生が、
韓国に帰られる途中、日本に立ち寄られました。
そして「今まで無理してきたからね」と言って、
一緒に韓国に連れていって一室を与えてくださり、
先生の食事係の人が私のために、
野菜食を作って食事療法をしてくれたのです。
そうして約半年間先生のそばで治療して日本に帰ってきました。
こうして食事療法と信仰と天の愛によって、
左足をひきずりながらも何とか動けるようになったのです。
(その後、アメリカにおける3つの大会に参加し
*前回の記事参照 勝利をこの目で見た際の)
この喜びは私の体にいい影響を与え、
血の循環も良くなって、目に見えて快復していきました。
☆
ところが、私はとても行動的な性格の人間なので、
何か考えたり感じたりすると、
すぐ行動に移さずにはいられません。
それでつい無理をしてしまうのです。
そこで、月に一度、私の体に合うという
大陸の気候を求めて、ソウルに静養に行くことにしました。
いつも限界ぎりぎりまで動いてしまい、
全身が痛くても息絶え絶えに飛行機に乗るのですが、
飛行機が金浦(キムポ)空港に降りるやいなや、
金魚が汚れた水から清い水に移った時のように
気持ちが良くなり、生き返った心地がするのです。
そうして医者の言うとおりに食事療法をしながら、
神様の願いに生きようとひたすら努力してきました。
☆
私は神様の命令がある時は、たいてい前もって分かります。
ですから、いつでも備えをして待っています。
そして、私は私なりに、自分の手腕、自分の方法で
神様のみ旨をやっていきたいと思うのです。
今私は六十五歳ですから社交伝道を心掛けています。
伝道でも何でも若い人には絶対負けたくありませんし、
いつでも模範を示していきたいと思います。
☆
今までの私の歩みを振り返ってみると、
苦労も喜びもいろいろありましたが、
天命に対してはどこまでも従順に、
変わらない心情で歩んできました。
長い信仰生活の間には、人間ですから強い時もあれば、
調子の悪い時、たるむ時もあります。
必ず強弱があるはずです。
一番大切なことは、初めから終わりまで変わらない心情です。
変わらない心情をもっていれば、
絶対にこの道から外れることはありません。
いえ、できないのです。
天のお父様の摂理や悲しい心情を
この心と体で知ってしまった以上、
どうしてこの道から離れることができるでしょうか。
死んでも離れることはできません。
たとえ体が動かなくなっても、祈りだけはしよう、
こういう心情できょうまで歩んできました。
☆
1980年4月、先生が還暦を迎えられたので
私は独りでアメリカに行ってきました。
先生はとても喜んでくださり、
ぐっすり(ゆっくり?)休んで行きなさいと言ってくださいました。
その後ソウルでお会いした時にも同じことを言われました。
けれども私は、3日休んだら10日ぐらい休んだような、
1週間休んだら1カ月休んだような気がして、
兄弟たちが一生懸命働いているのに、
私がこんなことをしていていいんだろうか、
救いを求めている人がたくさんいるのに……
という気持ちになってくるのです。
☆
文先生を見てください。
先生は天啓を受けてから還暦を迎えるきょうまで、
一片の個人的楽しみもなく、
食べることも眠ることもしないで、
天より与えられた使命をいかに成そうかと心を砕き、
私たちの救いのために血と汗と涙を流してこられたのです。
その天の願いを完成するまでは、
60歳になっても休むことができないのです。
鉄の意志力をもって、今もなお
先頭に立って働き続けているのです。
罪汚れた私たちを「統一原理」によって復活させ、
手をとり足をとって導き新しく生まれ変わらせてくださった先生。
日本で伝道された青年たちが、アメリカをはじめ
世界の各地で活躍している姿を見る時、
神の国への希望がわいてくるのです。
これからは若い皆さんの時代です。
天の願いに向かってまっすぐ進んでいる
先生の道を自分のものとして、
一歩一歩着実に歩いていこうではありませんか。
先生の御恩に報いるために、私も自分の責任は
最後まで果たして死にたいという意気込みで、
力の限りを尽くしています。
(完)
松本 道子(1916〜2003)・著(光言社・刊
『信仰は火と燃えて―松本ママ奮戦記―』より)
「世界に広がる救いの輪」
信仰は火と燃えて 17
世界に広がる救いの輪
https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=14060
(blessed lifeより)
『信仰は火と燃えて―松本ママ奮戦記―』より)
「世界に広がる救いの輪」
信仰は火と燃えて 17
世界に広がる救いの輪
https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=14060
(blessed lifeより)
☆
好評のうちに連載してきた
『信仰は火と燃えて―松本ママ奮戦記―』は、
1981年頃語られたものをもとに、
聖和後に出版されたのだと思います。
その本には、西川(崔奉春)先生がお言葉を
寄せておられますので、また紹介いたします。
肉体の限界を超え、神様を愛し、
み旨の最前線を貫き通された松本ママ。
まるで火の玉のような人生でした。
神様はよくぞこのような義人を
草創期に導かれるよう、
準備してくださったと思います。
日本家庭連合の発展は、
松本ママなくしてはあり得ませんでした。
松本ママ、今まで貴重な証しをありがとうございました。
決して同じような基準で歩むことはできませんが、
心情を相続して頑張っていきます。
霊界で私たちの歩みを見守ってくださり、
(足りないところだらけでしょうが)
叱咤激励をお願いいたします。
松本道子(1916〜2003)
日本の女性の初穂として開拓伝道などで大きな業績を残す
1960年4月 入教 紹介者 崔奉春宣教師
1960年8月16日 増田勝氏と共にUC初の40日開拓伝道
1967年6月17日 日本統一教会本部の三役事として松本道子さん、金成治子さん、林信子さんが決定。
み言「三人の役事は一つの心となって日本の中心である久保木会長を助け、そのために天に祈り、何事においても四位基台を造成して相談しながら御旨に従事しなければならない」
1968年5月11日 宝塚に「重生祈祷院」開設。山路みち子さん、熱海房子さん、佐藤初子さんら重生祈祷院開設の際に、松本道子役事が10日間の断食精誠祈祷を捧げる
1998年12月8日 特別天地祝福式(大母様)第1次独身祝福者霊・肉界祝福式を受ける(千葉ポートアリーナ)
2001年11月12日 真のお母様が本部教会を訪問され、松本道子さんを慰労される
2003年10月25日9時45分 入院先の一心病院で87歳で聖和
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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