「試練の時、お父様を中心に
この歌を泣きながら徹夜して歌った」
といいます。
書籍『聖歌のゆかり』より、
「園の歌」を紹介します。
☆
「天国再建のみ旨を受けて、いざ、君に続け!」
この歌は統一教会の歴史に欠くことのできない歌の一つです。
「昔、異端として激しい迫害が始まったころ、
既成教会では信徒を見分けるのに、
この歌をうたうかどうか見たくらいです。
これは、もともとは讃美歌であるのに。
そのくらい私たちの歌として愛唱されたということです」
と、柳光烈先生が話しています。
☆
うたわれるようになったきっかけは、一九五四年四月のある日、
梨花女子大学音楽講師で梁允永(ヤンユンヨン)女史が
大学のピアノに向かって、讃美歌の本をぱらぱらとめくりながら
弾いたり、うたったりしているときのことです。
何気なくめくったページの歌詞が、
強く梁女史の目に飛び込んできました。
それは「良き歌」という本で、
讃美歌にもれた佳曲を収録したものでした。
有名な監理教会(メソジスト)の発行で、
安信永(アンシニョン)氏が編纂したようです。
梁女史は胸を躍らせてメロディーを弾き、うたってみました。
「ああ、これはまさに私たちのために用意された歌ではないか」
と、うたい進むにつれて梁女史は涙をおさえることができず、
とうとう慟哭(どうこく)してしまったということです。
(このときの速度は今のように速くはなかったようです)
一体このような霊的に高い歌を、だれが作ったのだろうかと、
作者名を見ても、そこには簡単に「南方民謡」と記されているだけでした。
急いで教会に行き、「このような素晴らしい歌を見つけました」
と紹介すると、文先生も大変感動され、
皆で何度もうたいました。
繰り返しうたううちに全員が泣きだし、
深い感動に包まれてしまったのです。
☆
柳先生は当時を回想して次のように語っています。
「そのころ、どんなにこの歌をうたったことが。
うたいながらイエス様のことを思いました。
あんなにいじめられ槍で突かれ
十字架にまでかけられていった、その悲惨な年涯……。
このような摂理の責任を担って、
悪い時代に現れただけに、苦しみの打ち続く生涯をおくられて、
その最後もあのような十字架であった、と考えると、
イエス様がかわいそうで胸が苦しくなって、とても泣いたのです。
それはもう、声をはりあげて泣くだけ泣き、
また長い間かかって納まって自然と涙がひく。
それでもまだうたっていました。
火をつけてから燃え上がって焼き尽くし、
鎮まって灰しか残らない。
その間中、うたっていました。
何回繰り返してうたったか分からないほどです」
☆
文先生が、この歌の説明をしてくださったのは一九六七年七月、
名古屋教会においてでした。
お話の合間に「うたいましょう」と言われ、
皆で「園の歌」をうたいました。
そのとき先生が次のように説明してくださったのです。
「一番は、サタンの園から
神のみ旨にかなう園になって、主が来られた。
その主の香りが満ち、それに対応してゆりの花は、
六千年待ち焦がれた主がいらっしゃるからほほえむ。
美しく咲く。
ゆりは新婦を象徴する。
三方の風が吹き寄せても一方にしか匂わない。
方向性を持った香りを表す花だ。
ゆりの花を見たら、特に女の子たちは
『あなたのようになりたい』と祈るんだよ。
恵みのにわか雨、主が降らせたまえば、
死んだ心情がまたよみがえって、
見る世界、聞く世界、皆命ある、新たなものとなる。
二番は、この渇きし地上に清い泉があふれて清める。
私たちの体と心はウジがわき、ハエがたかり、
むずむずするほど嫌なものだ。
それらが清められ、よき地となり、
六千年待ちに待った仇(あだ)を打ち、
サタンをやっつけ、
この世は花園──神のみ国となる。
それは最高の願いの世界だよ。
三番は、十字架の蕩減(とうげん)を逆に戻って、
撤廃しなければならない。
主は十字架によって来られる。
イエス様は赤い血の十字架で、
再臨主は白い十字架で現れるというんだね。
その蕩減がなくなったので、万民は天国に入る。
天国をつくるのは私たちである。
そうするには、今までなされた苦労よりも、
もっと苦労しなければならない。
しかし、それは本当に勝利していくためだ。
昔の苦労は流れてしまう苦労だ。
蕩減のためにした苦労である。
成約の苦労はすべて実る。
後の栄光となるものである。
このよき時を迎えて、天国再建のみ旨を受けて、
いざ、君に続け!そういう意味だね」
☆
もう一つ、この歌には霊的役事をされる
金信旭(キムシヌク)先生の興味深い証があります。
金信旭先生は力ある霊能者で、信念と信仰に満ちたかたです。
統一教会に来る前のある日、金先生は
霊界に入り、天使に導かれて、
黙示録に記されている生命の川のほとりを通りました。
さらに行くと、とても素晴らしい館がありました。
そこに入ると、薄い白い、美しい衣をつけた、
美しい青年男女がいて、美しい歌が流れていました。
それは例えようもない素晴らしい響きで、
あまりの心地よさに陶酔してしまい、
調べに合わせて天使たちと踊ったそうです。
その歌は神から与えられた歌として、
大切に覚えていて、思い出してはうたっていました。
それから、間もなく啓示があって、
普通なら三十分で歩ける所を
三時間かからなければ歩けないような
霊的闘いをしながら、やっと統一教会にたどりつきました。
ちょうど礼拝中で、座っている青年男女は
皆質素な身なりをしていましたが、
霊眼で見た金先生ははっとして、
「ああ、あのときの美しい青年男女はこの人たちだ。
あの美しい館はここだ」と気づいたのです。
そして、そのとき賛美されていた
「園の歌」を聞いて、また非常に驚きました。
天使たちと共にうたい踊った、あの歌だと分かったからでした。
39 園の歌
聖歌のゆかり
光言社編より
聖歌のゆかり
光言社編より
☆
聖歌39番 園の歌
1.
主はおのが園に来たる その香り満ちて
百合(ゆり)が咲き乱る 百合がほほえむ
恵みのにわか雨 主が降らせ給(たま)えば
死人また蘇(い)く 死人また蘇く
2.
渇(かわ)きあるこの地に 清き泉流れ
よき地となる よき地となる
君は仇(あだ)を討(う)ち この世花園(はなぞの)に
御国(みくに)となる 御国となる
3.
主を信ずるものよ この御言(みことば)受け
君に続け 君に続け
今の試練苦労も 後(あと)の栄えなり
エデンに帰れ エデンに帰れ
お父様が試練を乗り越えていかれた時を思いつつ、
私たちも、この歌を讃美して
今の時を越えていきたいと思います。
※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
さらに、当ブログの記事に対して
曲解や悪用ととれる引用、
無断転載はお断りいたします。
(善なる目的で使用することに関しては
その限りではありません)
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