家庭連合の信者たちが拉致監禁され
脱会強要をされるという事件が、
4300件以上起こっていたという事実をご存じですか?
被害者の会の代表、後藤徹さんが
12年5ヵ月もの被害を受けた体験が
かつて「"拉致監禁"連鎖」として、
「世界日報」に連載されました。
最近アーカイブが再公開されています。
長いですので、2コマずつに
分け直してご紹介します。
今日は、「#1 『しまった』
気づいたときにはワゴン車に押し込まれた」よりどうぞ
☆
本記事は2010年2月より本紙に掲載された連載
「"拉致監禁"連鎖」50回を再編集したものである。
今年7月に開催されたシンポジウムでジャーナリスト
鈴木エイト氏は後藤徹氏が被った拉致監禁事件を
「引きこもり」と曲解し「どうでもいい」と言下に切り捨てたが、
「拉致監禁」は憲法に違反し、人権を完全に侵害する事件である。
後藤氏は10月4日、東京地裁に
名誉毀損の損害賠償を求めて鈴木氏を提訴した。
拉致監禁とは何か、後藤氏らはその真相を
今もなお追い続け、闘いを続けている。
☆
―拉致監禁・強制改宗―続く後藤さんの闘い
#1 『しまった』気づいたときにはワゴン車に押し込まれた
甘かった実家帰り 無理やりワゴン車に
#1 『しまった』気づいたときにはワゴン車に押し込まれた
甘かった実家帰り 無理やりワゴン車に
夜の高速道路をひた走る車から外へ目をやると、
交通標識などから新潟方面に向かっていることだけは分かった。
一度も行ったことがない所だった。
まだ訪れたことのない土地に行けるとなると、
たいていの人は未知の情景を期待を込めて
思い描いたりして心が弾んだり、
多少なりとも興奮するものである。
それが自然の美しい場所なら、なおさらであろう。
だが、1995年(平成7年)9月11日の夜、
突如として無理やりワゴン車に押し込まれた
後藤徹さん(当時31歳)の胸の内には、
そんな期待はあろうはずもない。
これから起こるであろう「監禁」という非情な仕打ちに、
後藤さんは憤りと不安と恐怖が入り交じる気持ちの中で、
とにかく逃げ出せるスキをうかがうことで精いっぱいだった。
☆
北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(当時13歳)は、
工作員に乗せられた船の中で「お母さん、お母さん」
と叫びながら、壁を引っかいたために
爪が剥がれそうになり血だらけとなった。
そう北朝鮮の元工作員の安明進氏が著書
「北朝鮮拉致工作員」(徳間書店)の中で記している。
☆
後藤さんの場合は、
本来助けを求めたい両親が同じ車内にいた。
家族が、この時姿を見せていない
“黒幕”の指導を受けて拉致を実行したのだ。
大声を出したら何をされるか分からない。
182aと長身で体格もいい後藤さんだったが、
父と兄に両腕をつかまれては、
抵抗できない状態をひたすら耐えるしかなかった。
☆
この日、後藤さんは東京・保谷市
(現在の西東京市)の実家に帰っていた。
すでに一度は拉致監禁されたことのある後藤さんだったが、
その時はスキを見て逃げ出していた。
それから8年もたっていた。
家族も再び同じことはしないだろうと信頼していた。
だが、それは甘かった。
両親や兄、妹、兄嫁との食事が終わると、
急に引き締まった表情に変わった父親から
「徹、話がある」と切り出された。
「しまった。また拉致監禁か」と思った時は、
すでに遅かった。
父と兄に引きずられるようにワゴン車に押し込められた。
☆
車に乗せられる際、統一教会側から「職業的脱会屋」と呼ばれ
要警戒人物とされる宮村峻・会社社長の下で働く
従業員が庭に潜んでいるのが見えた。
後藤さんの逃走を防ぐために動員されていた。
綿密に計画され、家族以外の人間もかかわって
組織的に行われた拉致だった。
後藤さんを乗せた車が東京から
新潟市内のマンションに着いたのはその日の深夜だった。
この時は知る由もなかったが、この日から実に
12年余に及ぶことになった統一教会棄教を迫るための
拉致監禁の初日となった。
そして2年前のきょう(2008年2月10日)が、
解放された日である。
後藤徹さんの証言によって、
“12年余の空白”を埋めるべく、その被害体験を綴っていく。
☆
奪われた12年余 改造されていた部屋
マンションの玄関に横付けした車から降ろされ、
両腕をつかまれたままエレベーターに乗せられた。
6階の監禁現場となる一室に押し込まれるまでに、
ものの数分とかからなかった。
その日から監禁場所が東京・荻窪に移される
1997(平成9)年6月22日まで約1年9カ月の間、
新潟にいたことになる。その間、
後藤さんはずっと部屋に閉じ込められ、
一歩も外に出られない“捕らわれ”の日々を過ごしたのである。
☆
後藤さんは、63(昭和38)年、名君・上杉鷹山で知られる
山形県米沢市で次男として生まれた。
日大理工学部に通っていた86(昭和61)年に、
四つ年上の兄から紹介されて統一教会の教えと出合った。
やがて、その教えに感銘し「ここに真理がある」と確信し入教した。
しかしそれから程なく、皮肉なことに
兄と妹が後藤さんが味わったような拉致監禁下での
「説得」を受けた末に教会を脱会。
その兄と妹が職業的脱会屋らの指導を受けて、
後藤さんの拉致監禁を実行するという不幸で悲しい連鎖がある。
☆
新潟のマンションに監禁された後藤さんは、
その後監禁場所を2度も移された。
家族や職業的脱会屋から受ける「説得」と称する
統一教会批判や罵倒、暴力に耐えながら屈しなかった。
結果、ついには12年5カ月もの
日本では例を見ない超長期監禁の被害者となった。
家族やキリスト教牧師らがとったこれらの行動は、
法治主義国家である日本では
信教や言論の自由などの基本的人権を侵す
犯罪としか言いようのないものだ。
後藤さんの人生においては、まさに
「奪われた12年余」
「空白の12年余」となったのである。
☆
監禁中、兄は後藤さんに
「この問題を解決するまでは絶対に妥協しないし、
この環境もこのままだ」
「どんな犠牲を払っても決着を付ける。
覚悟しておけ」などと言い放った。
統一教会を紹介したのが兄だけに、弟への気持ちは
複雑で、攻撃が先鋭化するのも避けられまい。
後藤さんを棄教させるためには、
どんな手段も辞さないことを強調して迫ったのだ。
☆
後藤さんが押し込められた新潟のマンションは
2DKタイプだった。
玄関を入ると左側にトイレと浴室があり、
その奥が台所・居間。
居間の隣(浴室から廊下を隔てた正面に当たる)には和室があり、
その奥にも部屋があった。
ただ、この奥の部屋だけはなぜか鍵が掛けられ、
後藤さんはおろか家族も入ることがなかった。
ほとんど和室に閉じ込められていた後藤さんは、
トイレに立つのにも常に監視の目が光っていた。
部屋と居間にはそれぞれ窓があったが、
すべてストッパーで固定され、開けられない仕掛けになっていた。
また、玄関には通常の鍵とは異なる鍵が付けられ、
家族が持っているキーがなければ外に出られなかった。
その上、ドア付近に近寄ることもできなかったのだ。
(世界日報アーカイブス
―拉致監禁・強制改宗―続く後藤さんの闘い より)
#1 「しまった」気づいたときにはワゴン車に押し込まれた
【後藤さんの闘い・新潟@】
https://www.worldtimes.co.jp/japan/20231011-175120/
―拉致監禁・強制改宗―続く後藤さんの闘い より)
#1 「しまった」気づいたときにはワゴン車に押し込まれた
【後藤さんの闘い・新潟@】
https://www.worldtimes.co.jp/japan/20231011-175120/
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再編集 文責:ten1ko2
参考にどうぞ↓
鈴木エイト名誉毀損訴訟
原告 後藤徹氏を応援するブログ
鈴木エイト名誉毀損訴訟
原告 後藤徹氏を応援するブログ
拉致監禁を経験した人は4300人に上ると言います。
その手口は本当に悲惨極まりないものです。
親も子供が教会から救出できるならば、
お金払っても、どんな方法でも構わない、
そんな切実な思いで拉致監禁をします。
拉致監禁に携わる人たちは、
「保護・説得」と表現しますが、
保護なんて言葉は使ってほしくないですね。
私が拉致されたころは、
一日一件くらい全国で事件がありました。
世界日報のアーカイブスですが、
後藤さんの体験談を紹介しながら、
こういう被害に遭っている人たちが、全国にもたくさんいる、
ということを知ってもらえたらありがたいです。
※ 当ブログ記事の転載、拡散について
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なお、当ブログの記事に対して
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※ このブログは、
あくまでも個人の意志に基づいて、書いているものであり、
教会本部の意向とは直接関係がありません。
過去においても、今後においても
全ての責任は私自身に帰属するものであります。
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