蝶野知徳・家庭教育部長による
孝情を育む子女教育に関するエッセー、
今回は「ありがとう」です。
☆
子供に力を与える言葉
ある小学校で、子供たちに、
「親から、どんな褒め言葉をかけられたら、
いちばんうれしいですか?」というアンケートを取ったところ、
いちばん多かったのが「ありがとう」だったそうです。
単純で短い言葉ですが、子供たちは
自分たちよりも人生経験の長い親から、
「ありがとう」という言葉をもらうと、
本当に力が出るそうです。
尊敬するお父さん、お母さんの役に立つことができた
という、子女の最高の自尊感情、
自己肯定感を育てる力を、この親からの
「ありがとう」は持っていると言えます。
☆
子供がお手伝いをしてくれたり、
お願いを聞いてくれたりしたとき、
当たり前だと思わずに、この短い感謝の言葉を
忘れずにかけてあげることが大切です。
人に物をもらったときや、お世話になったときには、
「お礼をちゃんと言った?」とチェックをすることがありますが、
親が子供に「ありがとう」をあまり言っていないのに、
子供にばかり求めるのもおかしいでしょう。
お手伝いはもちろんですが、段階によっては、
子供が自ら、遊び終わったおもちゃの片付けをしたときにも、
「ありがとう」「助かるわ」と言ってあげると、
「自分は役に立てる」という体験をしたことになります。
結局、自分に価値を感じるということです。
このとき、「いい子だね」「偉いわね」
という言葉も悪くはないのですが、
それは子供を“評価”することにもなるのです。
ですから、親に評価されるために親の前では
良いことをする、という学習になり、
本性を刺激しないのです。
あくまで人を喜ばせる喜びを体験させることがポイントです。
自尊感情や自己肯定感というものの本質は、
「自分に価値を感じている」か、というところにあります。
☆
父母の役割
本性は自分の神的価値を知っています。
大切なのは、幼い段階から、その本性と呼応する
体験を通し、自分の価値をより深く知りながら
成長していくことです。
み言の核心は
「ために生きる」ということに尽きるのですが、
神様がすでに、その原動力を
人間の心の中に与えてくださっているのです。
ですから、「ために生きる子供に育てる」というよりは、
「子供の本性を刺激する体験をサポートする」
といった立場が、父母の役割ではないかと思います。
『ムーンワールド』で連載中
家庭教育部長 蝶野知徳
孝情を育む 20 ありがとう
https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=13098
(Blessed Lifeより)
家庭教育部長 蝶野知徳
孝情を育む 20 ありがとう
https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=13098
(Blessed Lifeより)
☆
再編集 文責:ten1ko2
お母様がかつて語られていました。
「カムサハムニダ」「サランハムニダ」
この二つの言葉に、すべてが集約されるということです。
そのうちの一つ、
「カムサハムニダ」=「感謝します」
日本語で表現すると、
「ありがとう」に置き換えられるかと思います。
子供のころから感謝する生活を、
意識させることは当然、重要でしょう。
しかし、今の私たちにも
この言葉を根底において歩むことが
とても大事なことだと思うのです。
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