金元弼(ウォンピル)先生の証し。
1948年2月、文鮮明(ムン ソンミョン)師と
元弼先生は、連行されました。
今回は、「内務省での取り調べ」です。
☆
その当時、先生は、
“私はもう牢屋に入るんだ”ということが
分かっておられたと思いますか、
分かっていなかったと思いますか。
イエス様が来られたときに、
十字架につけられると思っていたのでしょうか、
それともつけられないと思っていたのでしょうか。
まず第一に、十字架につけられるとは考えませんでした。
しかし人間がみ旨について行かないとするならば、
そういうことも起こりうるというお考えはあったでしょう。
☆
内務省に連行された先生を、
刑事たちも魔術師のごとく考えていたので、
三、四人が先生を調査しはじめました。
先生が魔法を使うと思っているので、
調査の途中でも、先生がトイレに行かれれば、
魔法を使っていなくなるのではないかと思い、
常に二人の刑事がトイレまでついていったのです。
また万人にしておくといついなくなるかも知れないというので、
先生を七日間眠らせないで監視しました。
共産党の拷問の中でも、最も大変な拷問には、
食べさせない、寝かせないというものがありました。
そうしますと、言うとおりに答えるようになるのです。
官憲は、先生を寝かせないために、自分たちだけは交替して眠り、
先生が眠りそうな時間になると眠らないようにしたのです。
どんどん話しかけるのでした。
☆
私が二日間入って取り調べられた内容と、
先生に対してどういう罪をかけようとしていたのか
ということの一端をお話しします。
私は二つのことについて中心的に聞かれました。
一つは、「お前はこの人をどういう人だと
信じているのか」ということでした。
その次に、「お前は教会に
献金をしたことがあるかどうか」と聞くのです。
この人たちはキリスト教の教理とかは頭にはありません。
それは何でも構わないのです。
なぜならば、彼らはキリスト教自体を否定していたからです。
彼らは、教会の人々からお金を搾取して、
これを私たちが自分のために使ったのではないか、
というところをねらっているのです。
また、先生がどういう人であるか聞いたのは、
メシヤといって、それを利用して
たくさんのお金を取ろうとしたという条件を奪おうとしたのです。
私のことをもっと詳しく調べるために、
私は小学生を教えていた時ですので、
私が学校で担当していた子供たち全員を一人一人呼んで、
「金先生はお前たちに何を教えたのか」と全部調べました。
☆
先生には七日間寝かせない取り調べでした。
そういう中で、先生が拷問を乗り越えられたのは、
目を開けながら十分間でも熟睡することを心得ておられたからです。
目を開けているので、官憲は眠っていないと思うのです。
I 平壌開拓から興南解放
第三章 興南監獄での伝道
「内務省での取り調べ」
信仰生活シリーズ 6
「伝統の源流 主と歩んだ教会創立以前の道」
金元弼(1998年7月1日発行)
*『信仰と生活第二集伝統の生活化』を改題
第三章 興南監獄での伝道
「内務省での取り調べ」
信仰生活シリーズ 6
「伝統の源流 主と歩んだ教会創立以前の道」
金元弼(1998年7月1日発行)
*『信仰と生活第二集伝統の生活化』を改題
☆
北韓での拷問は、どれだけ酷(むご)いものだったでしょうか。。。
「眠らせなかった」とは聞いていましたが、
「七日間」とは、空恐ろしいです。
お父様(文鮮明先生)は目を開けて眠られた、と
以前、講義で聞いていましたが、
元弼先生が証しをされていますので、
本当にそうだったのだ、と思いました。
拷問といえば、クリスチャンたちに対して、
江戸幕府があまりにも残酷な拷問をしたことがありますが、
同じ人でありながら、良心が痛まなかったのだろうかと、
本当に恐ろしいなと感じます。
そういう時代、そのような凄惨なところを
通過しながら、生きて
世界の人たちのため、平和のために
大きな業績を立ててくださいました。
お父様も、金元弼先生も
すでに霊界に旅立たれていますが、
このように元弼先生のお話を通して、
当時の様子を知ることができることは、
実に貴いことだと思います。
最後までお読みいただき ありがとうございました!
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